最近購入した本 6

 最近購入した本というのは、これは近いうちに読むぞと思っているのですが、
なんといっても読むスピードが遅いので、未読のものはたまる一方であります。
 なんとか読めそうに思うのは、次のようなものです。

芸人の肖像 (ちくま新書)

芸人の肖像 (ちくま新書)

 これからも小沢昭一さんの著作はでることになるでしょうが、病床にあった小沢
さんに編集の進行状況を報告することのできた最後の一冊となります。
蒲田の写真館の息子さんは、消えていく日本古来からの文化の伝承を自らのライフ
ワークとしました。フィールドワークをして、音源として残すとともに写真もたく
さん残してくれています。この本にある写真が撮影された年代をみますと、この
ような風景を、当方が生で見ていてもおかしくはないのですが、まったく縁がない
写真ばかりであります。
 ずいぶんと昔に、当方は、古い日本を眼にすることができた最後の世代といわれ
たことがありましたが、当方の子ども時代に住んでいたのは、田舎の農村地帯で
ありましたことから、紙芝居も門付けも見たことがありませんでした。
秋まつりのときに、旅回りの芝居が小さな神社の境内で小屋がけとして開催される
のが楽しみでありました。
 小沢昭一さんといいますと、「みすず」3月号表紙裏の小沢信男さんによるコラム
「賛々語々」は、小沢昭一さんの追悼であります。ともに昭和の東京っ子でして、
重なりあうところも多いのですが、二人が共演することはほとんどなかったのでは
ないか。
 両小沢が一つの紙面に登場するのは、小沢昭一さんの「俳句修業」においてでし
た。(この文庫本がすぐにはでてこないのが、残念。)
俳句武者修行 (朝日文庫)

俳句武者修行 (朝日文庫)

 小沢信男さんの追悼文は、かっての好敵手へのちょっと遅くなったエールであり
ます。