今月の「図書」から

 本日に岩波「図書」12月号が届いておりました。岩波は2013年が創業百年となると
ありました。巻末には岩波の刊行案内がありますが、ここには、創業百年ということ
で、安部能成岩波茂雄伝」、小林勇「一本の道」、佐伯泰英「惜櫟荘だより」の
三冊が1ページにまとめられていました。
 本が売れないといわれる時代ですから、岩波書店も経営は大変なのだろうと思いま
すが、それでもずいぶんと積極的に売れなそうな本を刊行し続けていることです。
当方の生活エリアにある書店から、岩波の新刊はほとんど姿を消していて岩波の本を
購入しようとすると大きなまちの本屋へと足を運ぶか、近所の本屋に注文するか、
ネット本屋で確保するかであります。岩波の買い切り制というのが、市中の書店の棚に
岩波の出版物が並ばないことにつながっているのですが、岩波の文庫も新書も新刊を
見ることがなくなるとはです。
 今月の「図書」の巻末広告には、「岩波文庫 電子書籍」配信開始というのがありま
した。27点36冊ですが、これは4月に続いての第二弾となります。まるっきりの新刊は
ないのですが、これからの時代には、新刊は電子版と書籍版の両方ででますという
時代になるのでしょうか。