最近買った本 2

 小西康陽さんと片岡義男さんの「僕らのヒットパレード国書刊行会から、小西さんが
描く北海道つながりのところを拾い読みしています。
「中学一年生の二学期に東京から転校してきたクラスで、最初に隣の席にすわったこの男
は、その若さで既に熱狂的なジャズ・マニアで、彼の兄と二人で集めていたジャズのアル
バムはその時点で優に千枚近くのコレクションがあったはずだ。」
 この時代に、こんな人が札幌にいたのかと不思議な感じであります。この方の名前が
でてくるのですが、これは実在の人なのでしょうね。
 小西さんのピチカートファイブで一緒であった野宮さんも北海道の人ですが、特に
北海道を意識しているわけではないのですが、小西さんの文章では、北海道人が輝いて
います。
「及川恒平の『歌謡詩集』という本。先月、札幌の実家に帰ったとき、本棚を見たら、昔
とまったく同じ場所にあった。市川実和子さんが歌った『私の家』という曲の歌詞も、
やはり本の中に掲載されている。・・・
 著者の及川恒平は、もちろんフォーク・グループ『六文銭』のメンバーで、グループの
解散後はソロで活動したシンガー・ソングライター六文銭小室等を中心に何度かメン
バーの変遷があるグループだが、及川はその活動の最後期のメンバーで、当時のグループ
のレパートリーの歌詞の多くを手がけた。
 彼らの最初にして最後のオリジナル・アルバムは1972年にキング・ベルウッド・
レーベルからリリースされた『キングサーモンのいる島』という作品だが、ここではすべ
ての歌詞を及川恒平が手がけていて、その才能は目を見張るものだ。このアルバムも、
及川恒平の才能も、現在あまりにも過小評価されているのは、どういう理由によるもの
なのだろう。」
 釧路の人、及川恒平への言及でありますが、及川さんは声よし、歌よしでありまして、
当方は、及川さんのベスト盤のレコードを購入しておりました。あるとき若い友人に子供
さんが生まれて、その子に恒平と名付けたときいた当方は、その及川さんのレコードを
プレゼントしたのでありましたが、その子はそろそろ高校生になるのかな。