ぼくの演説

 先日に編集工房ノア新刊 「遅れ時計の詩人 編集工房ノア著者追悼記」涸沢純平 
を話題にし、当然のこと速攻で、版元へこれの注文はがきを記して投函しました。
編集工房ノアにも一応メールアドレスはあるようですが、この版元への直接注文は
ノアの本に挟み込まれている注文はがきを使うのが一番です。
なんといっても、当方は過去に「海鳴り」を送ってくださいとはがきを送ったときに、
自分の住所氏名を書き忘れるというそそっかしい前科がありまして、そのときにノア
さんは、過去の注文はがきの中から、当方が以前に送りましたものから、当方のへた
くそな文字のはがきを見つけ出してくださって、「海鳴り」をおくっていただいたこ
とがありで、こうした恩というのは忘れられないことです。(このことは、以前にも
記したことがありました。)
 古い「海鳴り」に掲載されている涸沢さんの文章を見ておりました。
2003年4月刊の15号には、2000年にあった編集工房ノア25周年記念事業のことが話題
となっていました。これに続く2004年5月刊の16号は「今年の桜、昨年の海」という
タイトルですが、書き出しは北海道へといらした話でありました。
「昨年、12月の5日から7日、北海道に行った。6日、日曜日に札幌で持たれた江原光太
さんの北海道新聞文学賞記念パティーに出席した。江原さんは、新日本文学会に属し
た詩人で、ノアでの出版はないが、尼崎の印刷会社が出版した詩集『ぼくの演説』を
私が編集制作したことがある。」
 「ぼくの演説」というのは、当方ももっていたのではないかと思ったのですが、
本日に物置のダンボール箱を片付けていましたら、そこからガリ版詩集「ぼくの演説」
がでてきました。

 これは、江原さんがやってらした創映出版から1986年1月30日発行、五百円とありで
す。涸沢さんが編集したものは、これとは違いますでしょうと思って検索をかけまし
たら、「真駒内石山堂店主日記」に、この本について書かれていました。そこから
関係のところを引用させてもらいます。
( http://ishiyamado.blog106.fc2.com/blog-entry-966.html )
「86年第8詩集「ぼくの演説」刊行(創映出版)。ガリ版二百部頒価千(注 正しくは
五百)円。半年後、尼崎の石人社・ファースト印刷が「石人叢論2」として同書を刊
行。編集者は涸沢純平である.あとがきに水口博、涸沢純平、川崎彰彦3人への謝辞が
書かれている。」
 当方は江原さんの熱心な読者ではありませんでしたが、手作り感いっぱいの詩集が
面白いと何冊か購入しておりました。ガリ版刷で二百部というのは、ずいぶんとレアな
ものであありますが、値段が高騰しているなんてことはありません。
涸沢さんが編集した尼崎 石人社版のことは、まったく承知しておりませんでした。
当方の創映出版版は、フランス装になっていまして、いまだページも切っていないこと
でありまして、これを機にページを切ってみようかしらん。