そろそろ師走 3

 学校を卒業して、地元に戻り仕事につくことになる期間に野間宏さんの「青年の環」
を読んでいたのは、今となってはいい時間の使い方であったなと思っています。
長い小説は好きでありますが、野間宏さんのものは、けっこう読みにくいので、よほど
気持ちに余裕がなくては読了は難しかったでしょう。
 これ以降にも、長い小説をいくつか読んではいるのですが、いまだにそれ以上に長い
ものは読むことができておりません。買うには買っているのですがね。
そんなわけで、読了にいたっていない大長編小説を、なんとかこれからの一年くらい
かけて読みつづけよう、あわよくば読了しようと思って手にとっております。
 

火山島〈4〉

火山島〈4〉

 この作品は全7巻でありますが、1から3巻は83年にでたとあります。当方はまだ30代
の前半で、これはでるたびに購入して、そんなに時間がかからずに読めたと思います。
それからずっと時間があいて、4から7巻がでたのは96・97年のことでありました。
とりあえず、これは読むつもりで購入したのですが、それからずっと積まれたままであ
りました。すでに15年もたっていますが、やっとこさ重たい腰をあげて4から読みはじ
めています。1から3を読み返してからとりかかればいいのですが、読み返すとすれば
いつまでたっても4にはいることができないでしょう。
 過去に「火山島」を読んで覚えているのは、「済州島」のことを「チェジュドウ」と
いうことくらいであります。日本に住んでいる朝鮮半島の人で、この島を故郷とする
方が多くいるというのは、ずいぶん後になってから知った事実でありました。
 さて、この小説の最後までたどりつくことができるでしょうか。