小沢信男著作 149

 小沢信男さんの「本所 あの町 この道」という文章を、話題にしていますが、
本所とか、両国という地というと、小林信彦さんも書いていたよなと思ってましたら、
筑摩書房からでている「ちくま」に連載の小林信彦さん「わたしの、東京物語」の
23回(2011年5月号)から25回(7月号)の三回連続で、「本所」を話題にしています。
 話題はかわりますが、「本の雑誌」08年1月号の昨年の収穫というアンケートがあり
ます。
 このアンケートで、坪内祐三さんは小林信彦さんの「日本橋バビロン」と小沢信男さん
の「通りすぎた人々」をあげて、「日本橋バビロン」へのコメントでは、「ここで
書かれているのは、かっては江戸東京で一番の繁華街でありながら、震災や戦災を経て
消滅し、東日本橋という変な名前に変えられてしまった、本当の両国の姿であると
いうことです。
 その本当の両国について私に教えてくれたのは、昭和二年に新橋で生まれた小沢信男
さんです。『日本橋バビロン』をめぐって小林さんと小沢さんの対談が読みたい。」と
ありました。
 残念ながらなかなか実現のしそうもない企画ではありますが、小林信彦さんと小沢
さんの対談こそ「東京人」の目玉にふさわしいと思うのですが。