広告を見て走る

 広告を見て急ぐと記しましたら、最近の人は、これをどのように読みとるの

であるかなと思うことです。ネットの広告を思うのか、TV広告(これは広告と

はいわずにCMというのか)を思うのか、それとも新聞に折り込まれているち

らしを思うのかであります。

 スーパーのちらしの本日のセール品を目にして、当方が開店前にお店に足を

運ぶことはありませんので、当方の話でありますからして、新聞の新刊広告を

目にして、書店に急いだというお話であります。

 新聞に新刊広告がでているのを見て、行きつけの書店その他に足を運んで、

その本を手にすることができるときは、とっても運がいいのですね。一つには

広告掲載と本の流通にタイムラグがあることと、もう一つは気になる新刊は

ほとんど入荷しないからであります。

 そんなことを思いながらも、広告が出たからには、まずは足を運んでみなく

てはと思って、急いだのありますね。

 結論からいえば、極めて幸運なことに本日に一冊入荷していて、それを首尾

よく確保することができました。

とりあえず、本音を申せば

とりあえず、本音を申せば

  • 作者:小林 信彦
  • 発売日: 2021/03/25
  • メディア: 単行本
 

  小林信彦さんの「本音を申せば」の最新刊となります。表紙には平野甲賀さん

のタイトルが踊っています。

小沢信男さんが亡くなり、平野甲賀さんも後を追って、小林信彦さんには、すこ

しでも長く文章を発表していただきたいという期待も込めて、小林さんの新刊は

買うことにしようと思っています。

 週刊文春に連載のものを一年分まとめて一冊にしていますが、小林さんは病後

のこともあって、外出して映画を見るのが大変になり(コロナということもあり

ますが)、親しくしていた人やひいきにしている役者さんなどが、次々に亡く

なって、それに向き合う日々の記録でもあります。

 今回の目次を見たところでは、若いこれから伸びそうな女優さんについての

見出しがなくて、小林さんおすすめの女優さんの話を楽しみにしている当方は

すこし残念に思ったりです。

 あまり贅沢は言わないことで、新しい本を手にすることができるだけでもよろ

しではないですか。