広告を見て急ぐと記しましたら、最近の人は、これをどのように読みとるの
であるかなと思うことです。ネットの広告を思うのか、TV広告(これは広告と
はいわずにCMというのか)を思うのか、それとも新聞に折り込まれているち
らしを思うのかであります。
スーパーのちらしの本日のセール品を目にして、当方が開店前にお店に足を
運ぶことはありませんので、当方の話でありますからして、新聞の新刊広告を
目にして、書店に急いだというお話であります。
新聞に新刊広告がでているのを見て、行きつけの書店その他に足を運んで、
その本を手にすることができるときは、とっても運がいいのですね。一つには
広告掲載と本の流通にタイムラグがあることと、もう一つは気になる新刊は
ほとんど入荷しないからであります。
そんなことを思いながらも、広告が出たからには、まずは足を運んでみなく
てはと思って、急いだのありますね。
結論からいえば、極めて幸運なことに本日に一冊入荷していて、それを首尾
よく確保することができました。
小林信彦さんの「本音を申せば」の最新刊となります。表紙には平野甲賀さん
のタイトルが踊っています。
小沢信男さんが亡くなり、平野甲賀さんも後を追って、小林信彦さんには、すこ
しでも長く文章を発表していただきたいという期待も込めて、小林さんの新刊は
買うことにしようと思っています。
週刊文春に連載のものを一年分まとめて一冊にしていますが、小林さんは病後
のこともあって、外出して映画を見るのが大変になり(コロナということもあり
ますが)、親しくしていた人やひいきにしている役者さんなどが、次々に亡く
なって、それに向き合う日々の記録でもあります。
今回の目次を見たところでは、若いこれから伸びそうな女優さんについての
見出しがなくて、小林さんおすすめの女優さんの話を楽しみにしている当方は
すこし残念に思ったりです。
あまり贅沢は言わないことで、新しい本を手にすることができるだけでもよろ
しではないですか。