小沢信男著作 112

 河出書房版「東京百景」には、帯がついていますが、それには次のキャッチコピーが
記されています。
「 明治・大正・昭和の東京万華鏡
 銀座に生れ、銀座に育ち、東京に住むこと60有余年の著者が、小説で、俳句で、
エッセイで、懐旧と愛惜の思いをこめて描いた東京のあのとき、あのまち。」
 このとき、小沢信男さんは62歳くらいでありますね。
 ということで、「東京百景」の目次です。
1 短編集 わたしの赤マント
 ・ わたしの赤マント
 ・ その白い手を
 ・ 抜けて涼しき
 ・ 帽子が消えた
 ・ 釣り落とされた魚
 ・ いろはにほ屁と

2 句集 東京百景
 
3 随筆 季節のある街
 ・ 大木戸のかげろう
 ・ 大手町のカルガモ
 ・ 上野動物園のゴリラ
 ・ 門前仲町のみこし行列
 ・ 西戸山公園のゴミ
 ・ 赤坂豊川稲荷のイタチ
 ・ 湯島天神の絵馬
 ・ 蒲田駅東口の砂埃
     *
 ・ 敬礼する子供たち
 ・ 平壌の看板文字
 ・ 街頭の市長さん

4 点描 東京ー明治・大正・昭和・平成
 ・ 彰義隊始末ー杉浦日向子「合葬」を読む
 ・ 二つの銃声ー明治天皇小伝
 ・ グッド・オールド・ディズ ー
   サイデンステッカー「東京下町 山の手」を読む 
 ・ 「青鞜」の女たちー大正の自由人
 ・ 空想家と広重ー中野重治の戦中と戦後
 ・ 私史の市史ー安田武「昭和 東京私史」を読む
 ・ 東京1938-84年ー桑原甲子雄の写真から
 ・ 大森三代ー小関智弘「大森界隈職人往来」を読む
 ・ 駅前の人生ー焼跡闇市のころ
 ・ 女の戦後史・パンパン
 ・ 行く春を青梅の人とー御沓幸正「ヒッチ俳句」を読む
 ・ カナしい街ー種村季弘編「東京百話」を読む
 ・ 四行詩の町ー花田英三「東京夢現百景」を読む
 ・ 下町サロンー「浅草染太郎の世界」を読む
 ・ 都市の底の相貌ー朝倉喬司メガロポリス犯罪地図」を読む
 ・ ああ東京湾岸ー佐久間充「ああダンプ街道」を読む
 ・ タマシイより愛をこめてー野呂重雄「ベトナム最後の砲弾」を読む
 ・ 昭和改元の日ーそして平成改元の日
 ・ 風景としての東京

 残念ですが、この本には、こまかい初出一覧は掲載されていません。
あとがきにある簡単な説明を記してみることにいたしましょう。