河出書房版「東京百景」には、帯がついていますが、それには次のキャッチコピーが
記されています。
「 明治・大正・昭和の東京万華鏡
銀座に生れ、銀座に育ち、東京に住むこと60有余年の著者が、小説で、俳句で、
エッセイで、懐旧と愛惜の思いをこめて描いた東京のあのとき、あのまち。」
このとき、小沢信男さんは62歳くらいでありますね。
ということで、「東京百景」の目次です。
1 短編集 わたしの赤マント
・ わたしの赤マント
・ その白い手を
・ 抜けて涼しき
・ 帽子が消えた
・ 釣り落とされた魚
・ いろはにほ屁と
2 句集 東京百景
3 随筆 季節のある街
・ 大木戸のかげろう
・ 大手町のカルガモ
・ 上野動物園のゴリラ
・ 門前仲町のみこし行列
・ 西戸山公園のゴミ
・ 赤坂豊川稲荷のイタチ
・ 湯島天神の絵馬
・ 蒲田駅東口の砂埃
*
・ 敬礼する子供たち
・ 平壌の看板文字
・ 街頭の市長さん
4 点描 東京ー明治・大正・昭和・平成
・ 彰義隊始末ー杉浦日向子「合葬」を読む
・ 二つの銃声ー明治天皇小伝
・ グッド・オールド・ディズ ー
サイデンステッカー「東京下町 山の手」を読む
・ 「青鞜」の女たちー大正の自由人
・ 空想家と広重ー中野重治の戦中と戦後
・ 私史の市史ー安田武「昭和 東京私史」を読む
・ 東京1938-84年ー桑原甲子雄の写真から
・ 大森三代ー小関智弘「大森界隈職人往来」を読む
・ 駅前の人生ー焼跡闇市のころ
・ 女の戦後史・パンパン
・ 行く春を青梅の人とー御沓幸正「ヒッチ俳句」を読む
・ カナしい街ー種村季弘編「東京百話」を読む
・ 四行詩の町ー花田英三「東京夢現百景」を読む
・ 下町サロンー「浅草染太郎の世界」を読む
・ 都市の底の相貌ー朝倉喬司「メガロポリス犯罪地図」を読む
・ ああ東京湾岸ー佐久間充「ああダンプ街道」を読む
・ タマシイより愛をこめてー野呂重雄「ベトナム最後の砲弾」を読む
・ 昭和改元の日ーそして平成改元の日
・ 風景としての東京
残念ですが、この本には、こまかい初出一覧は掲載されていません。
あとがきにある簡単な説明を記してみることにいたしましょう。