小沢信男著作 99

 昨日は「書生と車夫の東京」から離れて、「通り過ぎた人々」にまで話がとんで
しまいました。「新日本文学」で出会うことになった藤森司郎さんと小野二郎さん
は、ともに「通り過ぎた人々」で取り上げられている人ですが、かたや国鉄の機関
士、一方は父親が宮内庁につとめ、絵に描いたようなエリート街道を走ってきた
気鋭の学者(で運動家)となりまして、この二人の間で、どのような激論がかわ
されたのでありましょうか。