署名本と献呈本 2

 「日本の古本屋」にでていた小沢信男さんの最初の小説集「わが忘れなば」が高価で
あったのは、08年4月18日の拙ブログに記しましたように、この本が花田清輝さんの旧
蔵本であったからでありました。古本屋のコメントには、小沢さんから花田清輝への
献呈となっていて、さらには書き込みありとあるものでした。
 この本を購入した編集者さんが自らのブログに、このことを記していたのを拝見して、
( http://d.hatena.ne.jp/qfwfq/20070503 )
そのことを小沢信男さんにご注進申し上げたのですが、あれはいつ頃のことでしたろう
か。
( いまほど古いメールを検索しましたら、07年5月5日付けで連絡しておりました。)
 この/qfwfqさんのブログ「わが忘れなば――小沢信男花田清輝」を拝見してから、
この書き手はどういう方なのだろうかと検索を行ったわけであります。当方は、手がかり
になるようなキーワードを打ち込んで絞り込みをかけたのであります。その結果、その
日のうちにqfwfqさんのお名前が判明して、小沢信男さんに、この方をご存知ですかと
ご連絡をいたしました。
 小沢さんのほうでは、ブログにあった「ある雑誌に投稿した。その文章は読者欄に掲載
され、版元から若干の謝礼が送られてきた。花田の死後刊行された花田清輝全集別巻の
文献目録に、多くの作家たちにまじって私の名も記されている」という文章から、花田
全集の文献目録をチェックして、そこに当方が連絡したお名前を確認したのでありました。
 小沢さんからは、その方が投稿した雑誌は、「展望」で花田全集の文献目録には、次の
ようにあるとお返事がありました。
「 服部滋 〈円卓〉「楕円幻想」   展望 75/1 」
 小沢さんとの、このやりとりは、すべて07年5月5日のことでありますから、qfwfq
さんがブログで話題にしてから、二日後のことでした。
 はて、「服部滋」とはなにものぞ?? というのが、その時の感想であります。