ゼロ年代の50冊に触発されて記していますが、50冊のリストを見ておりましたら、
04年のものがほとんどないのに気づきました。
04年にひっかかっているのは浦沢直樹「PLUTO」(04年から09年)のみであります。
本当に04年には、ひっかかるものがないのでしょうか。昨日に記した四方田犬彦の
「ハイスクール1968」をあげている人がいても不思議ではないのですが、ランクには
はいってこないでしょうか。
04年に印象に残ったことのメモをみると、次のようなものが、さらにあがっていま
した。
・ 立花隆 シベリア鎮魂記 文芸春秋社
- 作者: 立花隆
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/08/26
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 12回
- この商品を含むブログ (20件) を見る
したものですが、数年前にNHKで放送された香月のシベリアでの足跡を訪ねる立花を
とりあげた番組、そして大々的な香月のシベリアシリーズ回顧展があったことと合わせ
て04年は記憶されています。
・私の昭和史 中村稔 青土社
- 作者: 中村稔
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2004/05/01
- メディア: 単行本
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
収穫のはずです。
・新日本文学の終刊
戦後文学を語る上では欠かすことのできない「新日本文学会」が解散に向けて動き
だし、文芸誌「新日本文学」が終刊を迎えることになりました。会の解散となったの
は、翌年となるのですが、いよいよ戦後的なものが姿を消すことになっています。
「新日本文学会」の解散の提起を行ったのは、小沢信男さんです。提起を行った会の
様子は、上原隆さんが取材していて、幻冬舎のWEBマガジンで今も読むことができます。
http://webmagazine.gentosha.co.jp/ueharatakashi/vol74_ueharatakashi.html
http://www.pen.co.jp/syoseki/syakai/0511.html
これより数年たって、小沢信男さんは、次の著作を刊行しています。
- 作者: 小沢信男
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2007/04/10
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 18回
- この商品を含むブログ (15件) を見る
戦後ほぼ一貫して政権与党であった自民党が政権をすべり落ちたというのも、これと
符合するのかもしれません。