ゼロ年代に購入したり印象に残った本について記していますが、本日は04年となり
ます。
ゼロ年代に亡くなったかたで、今でも人気がある人といえば、次の人であります。
生きているうちは、ほとんどなじみがなかったのですが、亡くなってから以下の本を
求めて彼女の眼のつけどころに感心してしまいました。亡くなったのが02年であり
ますが、活動の中心は90年代ですから、ゼロ年代の批評家とはいえないでしょうか。
この両書とも昨年の刊行本ですから、昨日に記すべきでありましたか。
ザ・ベリー・ベスト・オブ「ナンシー関の小耳にはさもう」100 (朝日文庫)
- 作者: ナンシー関
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2003/06
- メディア: 文庫
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- 作者: ナンシー関
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/07/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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昨年の「マイラストソング」に引き続いてですが、この方も生き急ぎの感があります。
作家としては遅いデビューで、しかもテレビドラマの制作を並行してやっていたので
すから、他人の倍のスピードで生きたということでしょうか。
久世光彦さんが愛した作家の全集が、この年に刊行されています。
- 作者: 小沼丹,庄野潤三,三浦哲郎,吉岡達夫
- 出版社/メーカー: 未知谷
- 発売日: 2004/06
- メディア: 単行本
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作品集がありましたが、入手困難で値段も高くなっていました。まあ、この全集は
とても高価でありましたが、なんとかがんばれば買うことができなくもなしでした。
この未知谷刊の「小沼丹全集」には革装のものがあって、これはセットで販売されて
いました。(こちらはとっても手がでなかった。)
- 作者: 四方田犬彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/02/26
- メディア: 単行本
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ものをまとめたものです。当方よりも三歳くらい年下でありますが、早熟な方であり
ますので、驚くような話しがたくさんでてきます。ゼロ年代におくるメッセージで
ありますが、団塊のお父さんたちは、楽しく読んだと思いますが、ゼロ年代の人たち
は、どう受けとめたのでしょう。
この本で印象に残っているのは、帷子燿と岡田史子といった早熟で、時代の先端を
走っていた人たちへの言及でありました。
ゼロ年代というのは、フリーライターがずいぶんと増えたように思います。もとで
あれば、どこかに所属してとなるのでしょうが、不景気のせいもあって安定しない
なかで筆一本をたよりの文筆稼業ですが、この年には、上原隆さんのものを何冊か
購入したり、永江朗さんのもの、山本善行さん、岡崎武志さんのものなどを手にして
おります。こういうライターさんのあり方は、あとに続く若い人たちに影響を与えた
のではないかと思うのですが、どうなのでしょう。