湯川共和国7

 今回の湯川書房回顧展のためには、二つ折りのリーフレットが用意されています。
 これには、湯川成一さんと湯川書房の紹介、主な出版物のリスト、そして主要・参考
資料が掲載され、出品目録が挟み込まれています。
 主要資料としてあるのは、湯川さんが73年「銀花」14号に発表した「私の本作り」、
それに刊本目録(限定本、普通本)79年があがっていました。
このどちらもが、湯川さんが出版をはじめて10年までにでたもので、それ後は、ほと
んどこのような試みがなされていないのでした。
 参考資料としてあがっているNHK新日曜美術館・書物のユートピア」96年12月22日
放送のものは、ご自身が映像で本作りについて語る、極めて貴重なもので、回顧展を記
念しての集まりの会場でも流れましたが、生前にこれ以外で放送取材に応じたことは
あったのでしょうか。
 皮肉なことに、湯川さんが亡くなってからのほうが資料はまとめられていて、これま
でに、次のものがでています。
 「SPIN 」04 特集「湯川書房湯川成一さんに捧ぐ」 編集 林哲夫 08年 
 「湯川書房湯川成一の仕事』 限定60部 09年
 「湯川書房湯川成一の肖像」 限定60部 09年
 「湯川成一湯川書房ゆかりの美術家たち」展パンフレット  10年
 「私の本作り」 皓月書林 10年
雑誌等での掲載 
 「湯川成一の仕事 再評価」 京都新聞朝刊 09年11月16日 
 「ぬるい目玉」 望月通陽 「風の旅人」  09年10月
 「『地獄篇』あるいは湯川書房のことなど」間村俊一 「アイディア」08年11月