「みすず」の読書アンケートで取り上げられているもので、小生が手にした本は
ごくわずかであります。一人があげている本で複数を手にしているなんてことは、
ほとんどありませんが、その数少ない人が「山田稔」さんであります。
山田さんが昨年に発表した「富士さんとわたし」が、「みすず」のアンケートでは、
いまだに眼にとまっておりません。松本昌次さんの本があれだけでてくるのにですよ。
これは不思議なこと。
それはさて、山田稔さんがあげている本は、次の5冊
・ 小泉タエ 「表参道十年」 86年 講談社
・ 松本昌次 「わたしの戦後出版史」 08年 トランスビュー
・ 坪内稔典 「カバに会う」 08年 岩波書店
・ 鶴見俊輔 「悼詞」 08年 SURE
・ 浅見淵 「新編 燈火頬杖」 08年 ウェッジ
購入したのは鶴見俊輔さんのものと、浅見淵さんのものでありますが、他の選者と
くらべたときに、どの本も手にしたくなるのが山田さんの魅力でありましょう。
松本昌次さんのものは、そのうち購入しましょうかな。
浅見淵さんの文庫本へのコメントには、次のようにあり。
「 年末にでたこのウェッジ文庫を、いま一篇一篇味わって読んでいるところ。
よくぞこのような本を出してくれたと編者藤田三男、編集人服部滋両氏に感謝する。」
ウェッジ文庫というのが、話題になっていて、どうしてこのような文庫が登場した
のかと思っていましたが、フリーの編集者企画の持ち寄りなのでしょうか。
服部滋さんという方のことは、服部さんがやっておられるブログを拝見してうちに
知るにいたりました。ブログにはプロフィールがないのですが、いくつかのキーワード
を手がかりに検索をかけましたら、この服部さんのことが浮かんできました。
小生が検索した当時とくらべると、いまはもうすこしブログから特定するのは容易に
なっているでしょうか。
小生が購入して、しかも読了した本とすべてが重なったのは、「本の雑誌」の
坪内祐三さんであります。
・ 山田稔 「 富士さんとわたし 」 編集工房ノア
・ 内掘弘 「 ボン書店の幻 」 ちくま文庫
・ 津野海太郎 「 おかしな時代 」 本の雑誌社
考えようによっては、なんともべたな3冊でありますが、どうだまいったかという
気迫を感じる三冊でありまして、良いものを良いといってなにが悪いです。