星祭に星娘

 21才で阪急電車に飛び込んで自死した「久坂葉子」さんについて、
あれこれとあたっていましたら、今から33年も前に22才で自ら死を
選んだ保倉幸恵(やすくら さちえ)さんのことが思い出されました。
 小生と同年代には忘れることのできないモデルで役者さんでありましたが、
亡くなり方が衝撃的であったせいもあって、ネット上でも、心ない噂のような
ものはあるものの、彼女のことを思い出すためのてがかりなどはほとんど
見あたりません。週刊朝日や、それ以前の少女モデル時代になじんだ世代が
インターネット環境にあまりはいってきていないから、そうであるのかも知れ
ません。
 久坂葉子さんには、富士正晴さんがいて、いまでも広く資料にあたることが
できるんでありますが、保倉さんには川本三郎さんの文章以外には、信頼の
おけるものがあり、この状況がなんとも残念であります。
 昨年4月に、保倉幸恵さんについて記しましたら、思いのほかアクセスがあり
まして、彼女のことを知りたいと思う人が多いのだなと感じたのであります。
 彼女が自死したのは、75年7月8日の早朝とのことでした。

 本日は七夕でありまして、全国的にはどのようなお天気なのでありましょうか。
 先日に死に神発言で物議をかもした朝日新聞夕刊のコラム「素粒子」には、
「本日の北海道洞爺湖サミットに集まった各国首脳、短冊にどんな願い事」と
あって、それに続き石川桂郎さんの次の俳句がひかれていました。

      ゆめにみる女はひとり星祭   桂郎

 この俳句のことは、はじめて知ったものですが、まさに「保倉幸恵」」さんの
追悼の句のようにも思えます。彼女は、NHKドラマ「天下御免」(?)では、
「星娘」という役名でありましたから。