鈴木道子さんといえば

 先日に届いた朝日新聞出版「1冊の本」を見ていましたら、保阪正康さん      

が「歴史に刻まれる、家族の執念」というタイトルで、「祖父・鈴木貫太郎 孫

娘が見た、終戦首相の素顔」という本を紹介しています。著者は、鈴木道子

さんという女性。

 貫太郎首相の孫の鈴木道子さんといえば、著名な音楽評論家ではありま

せんか。久しぶりで、この方の名前を目にしましたが、当方が中学生の頃には

音楽番組をもっていらして、ラジオ放送でお声を耳にしておりました。

(とっても、耳に心地の良い声と話し方で、ファンも多かったはずです。)

いかにも良家のご令嬢という感じでありまして、この方は鈴木貫太郎首相の

お孫さんとして紹介されることもありました。

 保阪さんの紹介には、この方が著名な音楽評論家ということがでてこない

ので、ちょっとこれを付け加えてみました。

 この本を紹介する保阪さんの書き出しは、次のようになります。

「もう20年ほど前になるだろうか、ある大学関係の市民向け昭和史講座で一人

の女性高齢者(70代)が講演の後に近づいてきて、『昭和20年8月15日』の

敗戦時の首相について、巷間誤解や曲解があるようだがと質された。どのような

ことか、という私の問いに、その首相の真意は『戦争を終わらせることが第一であ

り、そのための道筋で戦争継続の言も口にしなければならなかった』ことを理解

してほしいというものであった。私もそう理解していることを史実をもとに解説して

いった。『鈴木貫太郎さんの関係者ですか』と尋ねると、『はい、孫です』と答える。

それが鈴木道子さんとの出会いであった。」

 鈴木道子さんを検索してみましたら、1931年のお生まれということがわかりま

した。今も健在でありまして、なんと鈴木道子さんに話を聞くというユーチューブ

がありました。

 四回もののようで、二時間くらいですが、今回の保阪さんの紹介文での一番の

収穫は、この動画を目にすることができたことでしょうか。当方が中学生の頃の

音楽業界の話となります。

 以下に貼り付けたのは、その二回目でありますが、鈴木道子さんは、このよう

な人でありますね。

www.youtube.com

エイプリルフールではないね

 4月に入って新しい出発があったようであります。

 エレカシファンクラブ会員である家人のところには圧着はがきが届きまして、

エレファントカシマシとソロ活動の宮本浩次さんは、これまで所属していた会社

との契約満了に伴い、自分たちの会社を立ち上げたとの内容でありました。

本日はネットでの情報も解禁になったようで、これまでとどこがどうかわるのか

わかりませんが、家人がエレカシ宮本浩次さんにはまったのは、ここ3年くらい

でありますので、これまでの会社 アミューズのプロモーションのおかげであり

ますね。 

 家人は、例年6月に開催されているコンサートはどうなるのであるのかと気を

もんでおりますが、これはそのうち告知されるのでありましょう。

 本日に告知があったのは、新潮文庫百年の孤独」の発売日でありますね。

新潮文庫オフィシャルは、まだチェックできていないのですが、これを転載して

いるものをいくつか目にしました。いよいよ発売日が決まったか。

大方の予想通り(というか、当方の予想の通りか)に、6月ということで、その

日付は26日ということです。6月といえば、当方は結婚記念日でありまして、

その翌日が発売日となりましたか。

 当方のところは発売日から3日くらいは遅れて本が並びますが、それでも6月

中には手にできそうでありますね。

 文庫は672ページで、定価は1375円(税込)とありました。さすがに新潮文庫

でありまして、この内容で1375円というのはお安いことであります。

 当方が現在読み直している元版(1972年5月10日刊)の価格は950円であ

りましたから、50年経過しているのに、この値段は安いのでありましょう。

 数日前から読んでいるこの元版は300ページほどでありますが、今のところは

50ページあたりですが、このスローペースでありましても、6月までには悠々で

読み終えることができそうです。今回読んだら何度目になるのでありましょう。

なんといっても、当方のオールタイムベスト3の一冊でありますからね。

百年の孤独 鼓 直訳 新潮社 1972年5月初版

明日であれば嘘になるか

 この国では三月末で会計年度が終わりとなりますので、明日からは新年度と

いうことで、学校では入学式があったり、TV番組の編成替が行われるよう

です。

 この国で暮らしていると、これは至って理にかなっているようにも思いますが、

数年前には、大学の新学期は米国などにあわせて秋にしたほうが、良い人材を

確保しやすいのではという声があがりましたです。

 なんといっても、4月1日はエイプリルフールでありますからね。そんなことを

思いながら本日を過ごしていましたら、WEBのニュースに、これは嘘であって

ほしいなと思うものが、いくつか目に入りました。

 まずは訃報でありますが、船越桂さんが亡くなったとありました。72歳とのこと

で、生年は当方と同じであります。肺がんとありました。お父上のことを考えまし

たら、まだまだこれからでありましたでしょう。

 今から20年ほど前に、旭川市で船越桂さんの展覧会がありまして、それを

見物にいったことがありました。ちょうどその頃に入手した桂さんの作品集を

持参したのですが、会場から移動して船越父の作品が常設されている中原

悌二郎記念彫刻美術館で見物をしていましたら、たまたまそこに桂さんが

現れまして、ラッキーなことに当方は持参の作品集にサインをしてもらうこと

ができました。

2003年9月6日 旭川中原悌二郎記念彫刻美術館 船越桂サイン

 立派な父親と同じ道に進むというのはよほど大変なことでありまして、相当な

覚悟がなくてはできないことです。どんなになっても、父親と比べられるわけです

から、自分のスタイルを確立するまでに苦しんだことでしょう。

 この作品集には、製作中の写真なども掲載されていまして、それを見ましたら、

くわえタバコで写っているものもあって、この習慣が続いていたとしたら、今回の

死因につながったとしても不思議ではありませんです。

 そういえば、今年に入って送っていただいたカタログに桂さんのドローイングが

掲載されていました。価格はお問い合わせくださいでしたが、もちろん問い合わせ

ることはなしで終わりました。

 同年に生まれた方の訃報というのは、哀しいものであります。

 合掌

カタログ掲載の船越桂ドローイング 

 

昨日の本屋でのこと

 昨日の行きつけの本屋で買った本のことを話題にしようと思っていたのです

が、その話にはまったくならずでありました。

 久しぶりの行きつけの本屋でしたが、この時期は高等学校の教科書扱いが

前面にでておりまして、昨日にはさすがに購入に来ていた高校生はいませんで

した。地元の書店にとって、教科書販売の手数料は貴重な収入源なのであり

ましょうが、ほんと本屋さんはたいへんです。

 昨日に手にした本と買った本であります。

 最近は文庫本の価格があがっておりまして、当方が買おうかなと思うもの

は部数が少ないこともあって、定価が千円以下ということはないことです。

 最近の中公文庫は、相変わらずで気になるものを出しています。金井美恵子

さんのものを続けて二冊ですが、これは元版を持っていることもあって、手には

したものの、買うことができませんでした。

 中公文庫といえば、これもありました。

 なかなかこのレベルの文庫は買うことができなくなりました。

 買うことのできた文庫本は、文庫といえば、このくらいの値段だよねというもの

でした。新潮文庫でしたが、新潮のものは昔ながらの価格帯というか、あまりそそ

るものがないのも現実です。

 織田作之助の文庫がでれば、まずは購入しようと思っていますが、いまはどの

くらい流通しているのでしょうね。岩波文庫とか角川などもあわせたら、ほぼ代表

作は読むことができるのでしょう。

 大阪に遊びにいきますと、宿から近いところに織田作之助にゆかりの地がある

こともありまして、織田作を読みたくなるのですね。

 そういえば、今年の織田作之助賞は、大阪にはまるで縁もゆかりもない乗代雄

介さんの「それは誠」でありました。今月いっぱいでなくなる新聞夕刊に受賞式

での乗代さんのあいさつが紹介されていまして、そこには「歩くのが好きで、それを

小説に生かしているつもりです」とありました。そういえば、このところの何作かは

すべて、歩く小説でありましたね。

行きつけの本屋へ

 本日の午前は雨のなか病院へと行って、検査の予約をすることにです。

 先日の健康診断で要再検査ということになりまして、その結果を持って病院

へと行くことにです。この年齢で、身体のどこにも問題がないということは考えに

くいので、せっかくの機会ですから、カメラによる検査を受けることにです。

来月中旬に検査の時間をとることができました。まだすこし先のことですが、予約

できただけで安心してしまうことです。

 本日の受診は、予約もなしでありますので、しっかり待つことを考えて文庫本

を持参することにです。どちらの本にしようかと、迷った末に携行したのは絲山

秋子さんの「夢も見ずに眠った。」であります。

 最初の受付のときには、本日は混んでいますので3時間くらいお待ちいただく

ことがあるかもといわれたのでありますが、文庫本1冊を読み終えるのに3時間

以上かかりますので、それはまったく問題なしでありました。

 結局のところ、診察が終わって会計を済ませるまでに2時間半くらいでありま

したので、文庫本のページも思ったほど稼ぐことができずです。

 この作品の主人公夫婦は、妻のほうが収入が多くて、夫は結婚の時に妻の

姓を名乗る(作中では婿入りと記しています)ということで、世間的にはちょっと

珍しいカップルとなります。

 妻が転勤となって、単身赴任で行く先が札幌ということで、話は急に身近な

世界になるのでありますが、本日までのところでは、このような記述しかありま

せんでした。

新千歳空港は冷え込んでいたが、雪は降っていなかった。荒れていなくて

よかった、と沙和子は思う。それから北海道の荒天や雪の量が、想像もつかない

ということに気がついて、すべてはこれから知るのだ、と思った。

 札幌まではJRで四十分ほどだ。何度か出張で行ったことはあるので、戸惑う

ことはない。」

 沙和子さんは管理職となって札幌に赴任するのですから、北海道の冬道を

自分で運転して営業にまわるなんてことはないのでしょうが、札幌を離れます

と戸惑うことも多くありそうです。このあとそんな話にはならないのかな。

 なによりも、北海道は広いし、JRの線路はつながっていても、走っている本数

が少ないですからね。

 ほとんど瀕死の状態の北海道の鉄道会社でありますが、ダイヤ改正のたびに

利用のハードルがあがります。北海道の時刻表を購入してお勉強をしなくては

です。

贅沢は素敵だが

 本日に新潮社「波」4月号が届きましたです。いつもは、「編輯後記」から読み

はじめるのでありますが、本日は目次を見たら、新連載とありましたので、中村

うさぎさんのものを、まずチェックすることにです。当方は中村うさぎさんの名前を

見るのは久しぶりであります。

 中村うさぎさんは、その昔売れっ子のライターであったのだけど、病気していた

のだよなと思いながら、読み進むことにです。

 新連載のタイトルは「老後破産の女王」というもので、ということは中村さんは

手元不如意なのでありましょうか。

 「波」の巻頭は、このところ筒井康隆さんでありまして、筒井さんといえば同志社

大学で、中村うさぎさんとは親子ほどの年齢差はありますが、同窓ですね。

同じ「波」で、筒井さんは老いてますますお盛んな贅沢な日々の記録を書き残して

います。夜にホテルとか高級料理やへといって、そこで支払った金額を見て驚く

のでありますが、90歳目前にして現役の作家でありますし、お金には困っていな

いので、せいぜい生きているうちにすこしでも遺産を減らそうという試みなので

ありましょう。

 そうであれば、私にすこし回してよと言いたそうなのが、中村うさぎさんです。

 今回の文章から、すこし引用です。

「一応エッセイストとして生計を立ててはいるのだが、根っからの浪費家で、稼いだ

金は湯水のように遣ってしまう。それも有意義なことには一切遣わず、やれブランド

物だの高級ホテルだのホストクラブでの豪遊だのと、泡沫のごとき享楽に溺れる

だけの愚かな無駄遣いしかしない。当然、貯金など一円もなく、挙句の果てには

税金を滞納したりサラ金に借金したりする始末。・・・

 ところが、驕れる者は久しからず。女は五十代半ばで急な病に倒れ、生死をさま

よった果てに息を吹き返したものの、後遺症で脚が不自由になったうえに仕事も

失ってしまったのだった。言うまでもなく貯金など皆無であるし、こういう時のための

保険にも一切入っていない。さあ、困ったよ。仕事もなければ金もない状態で、明日

からどうやって生きていけばいいのでしょうか。」 

 この文章には、月々の収入では家賃を支払うこともできないとありまして、これか

ら、この危機を乗り越えることができるのか、それとも破産に向かうのか、人ごとな

がら、興味津々であります。

 なんであれ、自分で体当たりしてそれを文章とするのが中村うさぎさんであります

からして、老後破産をねたに作家活動をするしかなしですね。

 その昔には、浪費というか、放蕩というか、そんなことで金に詰まってしまって姿を

消した有名人もいたことであります。

 

3年連用花日記

 庭の雪はほとんど溶けたのですが、朝には気温が氷点下ということも

あって、地面は凍ったままです。だいぶん日差しは強くなってはいるものの、

いまだ風は冷たしです。

 昨年はどうであったか、一昨年はと気になるのですが、そのために3年連用

花日記を活用です。これを見てみましたら、庭の福寿草は、2021年が3月22日、

2022年は3月29日で、2023年は3月17日に咲いていました。

 今年はどうだろうかと、毎日観察をしているのですが、なんとかあと数日で開

花となりそうです。ということは一昨年の開花時期に近いのかな。

今朝の福寿草 

 庭作業を行う時は、昨年はどうであったかなと思うことで、こうした時に

連用日記を開くことになります。この次に咲くのはクロッカスでありますね。

 4月はいよいよ庭仕事が始まりまして、半分土のなかに埋めてあるバラ

鉢を掘り出したり、風除けを外したり、すこし剪定をしたりで、楽しみなことで

あります。

 図書館から借りている本は、ほとんど読むことがなしに返却日を迎えることに

です。明日は持参して入れ替えをしなくてはいけないのですが、年度末であります

ので、一度借りているものを全部返してしまって身軽になるのもいいかなです。

もともとちょっと欲張りすぎでありますからね。

 戻ってきた「百年の孤独」とか、「戦争と平和」など読むものには不自由しない

のでありますけどね。でも、すこし新しいものも入れていかなくては煮詰まってしま

いそうだから、やはり何冊かは借りることにしましょうぞ。