持つべきは

 本日に野暮用より戻りましたら「本の雑誌」4月号が届いておりました。

おおこれはありがたい、今回の特集は「マジックリアリズムに酔い痴れろ!」で

あります。

 今回の表紙には、「『百年の孤独』の文庫化はいつだ!?」と刷り込まれてい

まして、新潮文庫に入ることが告知されている「百年の孤独」を軸にした特集で

あることがわかります。

 ほんとですね、いつに文庫は発売になるのでしょう。当方はすこし前に、新潮社

職員のボーナスの原資を捻出するタイミングでと記して、6月くらいではないかな

と予測したのですが、これだけ鳴り物入りで、冬のボーナスにあわせて11月という

ことにはならんでしょうよ。

 「本の雑誌」社ではおじさん二人組(浜本茂さんと杉江由次さん)が新潮社

へと赴いて、新潮文庫編集部のお偉いさんにインタビューをして、刊行日を聞き

だしにいくのでありますが、これがまるで暖簾に腕おしでありまして、まったく

要領を得ないことで。

 如何に「百年の孤独」の文庫化が、新潮社にとって大きなイベントであるかが

伺われることであります。

 編集の偉いさんが話されるのは「要はしぼみゆく文庫マーケットに話題になる

ものを投下して活性化したいという願いが強くありまして、その大目玉が『百年

の孤独』なんですけど」ということで、これに続いて2月から5月にかけての目玉

を明らかにしています。

 ということは6月以降ということで、当方の6月見込みもあながちであります。

それよりも後になって、夏休み期間に入ると、増刷などの対応が困りますものね。

 この文庫刊行時期は、あまり遅いのであれば、当方がどこかにしまい込んで

ある「百年の孤独」の発掘作業を急がなくてはいけないというだけの話であり

ますが。

 このおじさん二人組のページの中には、読者アンケート「私の『百年の孤独

体験」というコラムがありです。採用されているのは、いずれも60代の男性三人

でありまして、そこのところを見ていて目が点になりましたです。

「兄が読んで面白かったからオマエも読んでみろと借りた1冊。」という書き出しの

68歳書店員でありますが、なんとまあこれを書いているのは当方の弟ではないで

すか。

 ということで、兄とあるのは当方のことになります。こういうふうに書き出してくれ

てありがとうです。やはりもつべきはでありますよ。

 当方が「百年の孤独」を買ったのは1972年12月17日でありまして、読んだ

のは12月21日で、昔の手帳に記してあったメモを紹介しておりました。

vzf12576.hatenablog.com 弟にすすめたのは翌年のことでありますから、彼は見事な落ちこぼれ高校

生であったのですよ。