ネットを見ていましたら、どこぞの市長さんが教育勅語を職員研修の資料にと
いったとかです。
なかなか否定できないような言葉が並ぶのでありますが、もちろん冒頭にある
のは朕という人格から発せられることでありまして、戦前の社会体制などを異議
を唱える人たちにとっては、そこに書かれている誰にも否定できないと思われる
ことにも、がんばって違うと言わなくてはいけないのでしょう。
両親に感謝するでありますが、親に虐待を受けて育ったこどもたちは、殴られ
るたびに、ありがとうございますといわなくてはいけないのでありましょうか。
「たとえば父親からさんざん殴られた子どもは『自分は悪いから殴られた』
『これはしつけだ』と思うしかないのだ。カウンセラーとして強くいいたいのは、
『親は絶対に子どもを殴ってはいけない』ということだ。いかなる理由があろうと
殴ってはいけない。あえてそう書かなければならないほど、多くの人たちが親か
ら殴られて育っている。・・・・
問題は、それほどの加害行為の主体である親が、被害を与えた子どもに対し
てあやまらないどころか『虐待の自覚』もなく、親だから介護してもらって当然と
思って老後を生きていることだ。」
こう書いているのは信田さよ子さんでありまして、NHKTVに出演したときに、
最後のコメントで「親は許さなくてもいい」と言い切ったのだそうです。
上に立つ人にとって都合の良い勅語を、この時代にも復活させようというの
は、厳しい上下関係を復活させようということですね。
「そこには、もちろん政策も絡んでいる。2022年、安倍元首相が殺害されたこと
をきっかけに、旧統一教会が、自民党右派、日本会議と協力して、これまでもさま
ざまな日本の家族政策に関与してきたことが再確認された。振り返ってみれば、
2000年代初頭のジェンダーフリーバッシングもその表れであった。」
近代までの女性というのは、基本的に男性に従属するものでありましたから
して、信田さんがいらだつのは当然でありますね。