山線の魅力

 本日の新聞日曜版に連載の原武史さんの「歴史のダイヤグラム」は「消えゆく

『山線』の魅力」というタイトルで、JR函館本線を取り上げています。

 書き出しは、次のようになっています。

「函館と旭川を結ぶJR函館本線は、1880(明治13)年に一部区間が開業し、

1905年に全通した北海道最古の主要幹線だ。だが、2030年度をもって、同

線の長万部ー小樽間(140.2キロ)の廃止が事実上決まった。新青森と新函館

北斗を結んでいる北海道新幹線が、札幌まで延伸されるためだ。」

 1880年といえば、札幌はやっとこさ開拓使がおかれて開かれてきたところで、

函館からしますと奥にある新開地となります。鉄道で結ぶにはできるだけ最短ルート

ということで、この「山線」というのに決まったのですね。

 今では函館から札幌という鉄路は、「長万部から分岐して噴火湾や太平洋沿いを

走る室蘭本線が『海線』と呼ばれ、函館と札幌を結ぶすべての特急が『海線』経由

になっている。」とありです。

 当方が学生であった1970年代前半は、国鉄の長距離特急が多かった時代です

が、当方が関西の学校へと進学して帰省するときは、すべて「海線」を利用でした。

そのころは、急行で「山線」経由のものがあったように思いますが、わざわざ急行

を利用して函館にでることはなしでした。

 鉄学者 原武史さんは、「峠をいくつも越えつつ内陸部を走る函館本線長万部

ー小樽間の『山線』こそが、歴史的に見れば輸送の主役を担ってきた。その山線が

まるごと廃止されるというニュースに衝撃を受けた。」ということで、いてもたって

もいられずに、8月19日に北海道にわたり、この山線に乗車してのレポートという

のが、本日の「消えゆく『山線』の魅力」」となります。

 当方も、今年の夏の「青春18きっぷ」期間に、自宅から海線を利用して長万部

と向かい、長万部から山線利用で小樽に抜けて、小樽から自宅最寄り駅に戻ってくる

という一筆書きの鉄道旅を計画しておりました。始発駅にまた戻ってくる一筆書きと

いうのが、なかなか面白くて、数年前に一度、実施したのですが、それからにおいて

北海道の鉄道事情は悪くなりまして、以前よりも乗り換えが多くなったりしています。

以前は自宅最寄りから長万部まで直通で、そのあと乗り換えたら小樽までも一本で、

小樽からも一本でと最低限の乗り換えで済んだのですが。

 今の時刻表ではどうなのだろうと、北海道鉄道旅行の力強い味方「交通新聞社

北海道時刻表」を購入し、列車の時刻と乗り継ぎを確認をはじめたのですが、一緒に

行きましょうといっていた方が、ちょっとコロナの感染状況が収まってからにしよう

ということになり、今回の青春18きっぷの期間での実施は見送りとなりました。

 それにしても、乗り鉄 原さんは行動的であることで、鉄学者のかがみであります

ね。