寄り道しながら

 先日に届きました村山恒夫さんの「新宿書房 往来記」(港の人)をすこし

ずつ読んでいます。

 目次を拝見しただけで、あちこちにひっかかるところがありまして、これは

ゆっくりと読むしかないことです。

 当方が新宿書房に親しいものを感じるのは、ここが田村義也さんの追悼集の

事務局などをされていて、この追悼集を入手のためにメールをさしあげて、その

後に村山さんとすこしメールのやり取りをしたこともあってです。

 そんなこともあって、昨年のうちに入手できぬかと思ったのですが、残念なこ

と年末の休みにかかってしまったこともあって、年明けの初荷で手にすることが

できました。

 村山さんが取り上げている方には、当方もなじみの人がいたりですが、初めて

知るような名前の人であるのに、その方の仕事は知っていたぞという方もいて、

そちらのほうが新鮮でありました。

 本日に読んだところでは「踊る編集者 追悼 室野井洋子」というのがそれで

ありました。

 室野井洋子さんという方は、村山さんが引き継いだ新宿書房の最初の編集者で

ありました。2年ほどで会社は離れるのですが、その後もずっとフリーの編集者

として新宿書房からでている宇江敏勝さんの著作などに関わっておられたとのこ

とです。

 2000年からは住まいを札幌に移して古本屋をはじめていたとのことですが、

このお店へはいったことがありませんでした。(以前に池澤夏樹さんの随筆を

新聞かで読んだときに、散歩の途中に大通りにある古本屋で云々とあったのは、

この店であったのかな。)

 室野井さんが関係した新宿書房の代表的なものは、村山さんも紹介している

のですが、当方の目をひいたのは、次のくだりでありました。

「室野井さんは矢川澄子さんのとてもかわいがられ、信州黒姫在住の矢川さん

の東京宿としてあった、杉並の阿佐ヶ谷の家で一緒に住んでいたこともあった。

・・矢川さんの死後発刊された『ユリイカ 総特集矢川澄子・不滅の少女』は

室野井さんが遺した優れた仕事だと思う。」

 なんとあのユリイカ総特集に深く関わっていたのであるか。

 そう思って総特集を取り出してみましたら、たしかに室野井さんは座談会に

参加し、矢川さんの「書誌・著作翻訳年表稿」を担当なさっていました。