暦通りではないことに

 7月に入って、今月の予定を整理することになりますが、いくつかいつも通り

でないことがありです。なんといっても市販のカレンダーでは7月19日が祝日と

なっているのですが、これが平日になって、その週末に休みが固まっていたり

しますからね。これはどうしてであったかなと首をかしげたりです。

 これに関連ありですが、いつもでありましたら7月第二日曜日に初日をむかえ

る大相撲は、第一日曜日である明後日が初日です。あれもこれも国家イベントの

せいですが、やることはやるんだろうけど、いまだどんな形で開催できるのか

よくわからない。このイベントの開催に関わっている下々の担当さんたちは、

ほんとうにご苦労なことであります。苦労してもほとんど達成感がなく、疲れだ

けが残るのではないかなと、すこしお気の毒になり。

 こちらのイベントは吾が事にあらずということで、7月に刊行になる文庫で気に

なったものの話題でもです。

 どちらもちくま文庫で、北海道に関係ありのものです。 

  氷室冴子さんのものが次々と復刊していいことです。当方はほとんど読んで

いないに、氷室さんのことは気になって「氷室冴子とその時代」も読んだので

ありますね。出身地の岩見沢では有志が氷室冴子青春文学賞も設けて、彼女の

功績を残していこうとしているのですが、こうした復刊が続くと、岩見沢市の

人たちも元気づけられることでしょう。

 もう一冊は、次のものです。 

  茅辺かのうさんのことは、最近ではほとんど知られていないでしょうね。

 1970年代に、それまでの生活を捨てて、北海道にわたり日雇い(?)のよう

な仕事をしながら、「思想の科学」などに文章を発表していました。

「階級を選びなおす」というのが代表作であるのかもしれませんが、その当時

には、まるで謎めいた存在でありましたが、最近には編集グループSUREから

冊子がでたり、滝口夕美さんと交流があったりで、すこしずつその人となりが

わかってきたように思います。

 今でありましたら、「階級を選びなおす」というと、なんとまあ大仰なこと

と思ったりですが、彼女の生まれ育った環境から離れて、北海道の海辺の町で

魚加工場で働くのですから、その時代には「階級を選びなおす」といわれても

そういうものかと思いましたですね。

 茅辺かのうさんこと、井上美奈子さんはもうすこし知られていいと思います

ので、その著書が文庫化されるのは大歓迎であります。