先日に届いた岩波「図書」7月号の巻末に掲載されている8月刊行予定の本と
いうのを見ていましたら、その最初のところに「林達夫 編集の精神」という
書名を発見です。
林達夫さんを書名に取り入れているなんて、どなたが書いたものだろうと思い
ましたら、著者は落合勝人さんとあります。もちろん、この名前に思いあたる
ところはなしで、検索をかけてみることになりです。
どうやら落合さんという方は、集英社新書編集長をなさっているかたのようで、
2019年に「林達夫論」で博士号を授与されているようです。
「林達夫と加藤周一」というテーマで講演をなさっているとツイッターにありま
した。
12月17日に今年度第1回加藤周一研究会を開きました。今回は集英社新書編集長の落合勝人氏が、博士論文をもとに「林達夫と加藤周一」という報告をしました。加藤周一の林達夫に対する評価、戦時下の林達夫の活動に対する微妙な問題、恩師波多野精一との関係、編集者としての林達夫に関する報告でした。
— 加藤周一文庫 (@kato_shuichi) 2019年12月19日
これまで当方のアンテナにまるでかかって来ていない方でありまして、どのよう
な角度から書かれているのか。
林達夫さんは、岩波「思想」の編集をしていたほか、後年には中央公論社の編集
幹部をしていたり、平凡社の百科事典の編集長であったわけですから、職業編集者
とはちがったタイプのエディターでした。
そういえば、高橋英夫さんの翻訳した「ホモ・ルーデンス」のあとがきには、
翻訳のときに林達夫さんに鍛えられたと書いてあったように思いますが、ちょっと
不確かで、文庫本であたってみなくては。