冬がくる前に

 11月に入りますと、平地でもいつ雪が降ってもおかしくなしであります。

本日はこの時期にしてはめったにないことに気温があがりまして、最高気温

は17度でありまして、このお天気を逃してはならずです。

 朝から庭にでまして、今年最後の草取り、剪定、そして寒肥を施すことに

なりです。昼食抜きでとおして6時間弱で作業を終えました。このあとに残る

のは、バラに風除けの袋をかけることですが、これはもう少し先でもいいで

しょう。

 本日手にしていた「一冊の本」に連載の佐藤優さんの「混沌とした時代の

はじまり」を読んでいたら、次のようなくだりが目に入りました。

 話題となっているのは、「日本学術会議の除外問題」についてです。佐藤

さんは、次のように記してます。

「今回の問題で日本共産党が早々に出てきて、これは憲法違反だと主張しまし

たが、私はこれで政権が救われたと感じました。政権の側からすれば、共産党

系の学者が除外されたから共産党が守りに出てきたと受け止めたことでしょう。

さらに立憲民主党安住淳国会対策委員長憲法違反だと言ったために、政権

側は、立憲民主党共産党はぐるになって本件人事を政争の具にしようとして

いる。除外したのは政治的に正しい判断だったのだと確信を強めたことでしょ

う。」 

 ほんとうにでありまして、共産党が食いついてきたら、共産党シンパだから

といえばいいのですね。なんともその昔のレッドパージに似ていることであり

まして、その昔の知識人など現代の権力者の基準でいえば、みんな共産党

そのシンパということになってしまいます。たとえば、鶴見俊輔さんや加藤

周一さんなどでありますが、昔はこうしたグループには多様な考えの人達が

いたのですね。

 今は、それがみんなひとくくりにされてしまって共産党というレッテルか。

または左翼と呼ばれるのでありましょう。その昔であれば、日和見と言われた

のに、今は極左かよととまどってしまいます。

 その昔には青嵐会なんてグループがあって、そうした人は極右といわれた

ものですが、前首相の考えなどはかなりそれに近いものでありましたが、

彼のことを極右というのは、隣国の人たちだけで、この国の人たちには、中道

からすこし右くらいに思えているのでしょう。

 USAの現大統領は、敵対するひとを極左と呼ぶのが好きなようですが、かの

国は、その昔にマッカーシズムの風が吹き荒れたことがことがありまして、そ

れにならって、この国でもレッドパージは当然ということになってしまうので

ありましょうか。