先週の金曜から世間はお休みが続いていましたが、まるで本を読む
ことができない日々でありまして、まったく読書ノルマをこなすことができ
ずでありました。1日百ページどころか、三十ページくらいがやっとであり
まして、まったく毎日何をしていたのかです。
まあこの四日欠かさずにやったのは散歩でありまして、これだけは
日々のノルマをクリアです。このほかは、二日間は粉作業でありました。
なかなかうまくいかないフランス系のバケット作りのお勉強でありまして、
レシピ本とネットレシピとこねかたの動画などをずっと見ておりました。
それを参考にこねたり、成型したり、焼いたりですが、まああと何十回か
やればうまく作れるようになるでしょうというアドバイスがありました。
まだまだ精進が足りませんですね。
ということで、本日の作業jの合間に読んでいたのは、あいも変わらず
で三木卓さんの文庫本であります。
この本を読んでいて、メモしようと思ったくだりです。
「50年代、60年代の日本人知識人・労働者にとって、コミュニズムという
ものは、西欧における知識人の場合とは比較にならない、強力な思想的
支配力をもっていた。西欧の知識人たちにとっては、つまるところひとつ
の選択肢に過ぎなかったが、日本の知識人・労働者にとっては、それ以
外の道は有り得ない、と思いこまされるほどの威力をもっていた。」
三木さんは学者さんではありませんので、ここで終わってしまうのであ
りますが、どうしてその時代のインテリ、労働者たちは、「それ以外の道は
有り得ない」と思いこまされたのかですね。
そのように記してみて、つい最近にも「この道しかない」といっていた
リーダーさんがいて、最近は「この道しかない」といっていないのかもし
れませんが、これもどうしてそう「思いこまされる」ことになったのでありま
しょう。
「敗戦直後『バスに乗り遅れるな』という言葉が流行ったことがあった。
時代の変化に対応して変わり身の早い連中を評したアイロニカルな言葉
だが、戦後にそういうかたちで言論活動した者も多かったのだろう。
そういうことは、戦中にも当然あったわけで、社会の軸が変化するたび
にすぐにそれに追従するということをくりかえしていると、いったいそいつは
何者なのか、ということになってくる。」
社会の軸の変化にまったくあわせずに生きるということは、凡人にはとて
もできることではありませんが、かといってあまりにもあわせすぎるというの
もいかがなものかです。
今も昔も人の世界はかわらないことであります。