鮭児文学賞

 北海道新聞を舞台に、豊崎社長が展開する鮭児文学賞でありますが、本日朝刊で発
表となりました。豊崎社長の一押し作品に賞を送るのですが、副賞は幻の鮭「鮭児
(といってもとても一匹贈呈するのは無理なので、切り身でといってましたが。)で
あります。
 今年は五回目であります。北海道新聞の読者だけが楽しむことのできる鮭児文学賞
の発表です。北海道に住んでいても、この新聞に縁のない当方でありますが、本日は
知人が、鮭児文学賞が本日の読書欄に掲載となっていたよと教えてくれ、そのうえ、
紙面をスキャナー取り込みをして送ってくれました。ほんとこれはありがたい。
 ちなみに、今年受賞したのは、佐藤亜紀さんの「スウィングしなけりゃ意味がない」
でありました。

スウィングしなけりゃ意味がない

スウィングしなけりゃ意味がない

 豊崎社長は、以前から佐藤亜紀さんを高く評価していて、彼女の才能はワールドクラ
スといってまして、この作品については、今年のコラム鮭児書店でも取り上げていま
した。
 豊崎社長がべたほめですし、作品名は、その昔のjazzの名曲にちなんでいるので、
これは是非とも読みたいと思っていたのですが、図書館で借りてと待っていたものの、
いつまでたっても貸し出し中でありまして、いつになって借りることができるのかわ
からないという状況でした。
 近くにあるコンビニ本屋に、この小説が売れ残りで棚ざらしとなっているのを知っ
ていたので、そのうち気が向けば購入するかもねと思っておりました。
 そうしたら、本日になって状況が一変であります。豊崎社長の鮭児文学賞ではなく、
本日手にした毎日新聞読書欄「この3冊」で、この作品があがっているのでした。
それをあげているのは、らしくない若島正さんであります。豊崎社長があげるのには
驚きませんが、若島さんがあげているのには、びっくりです。
 ということで、本日はコンビニ本屋へと急いでいって、この本が売れ残っているの
を確認し、めでたくこれを入手したのであります。これはうれしいことで。
 ちなみに若島さんは、次のように書いているのでありますよ。
「今年いちばん楽しめたのは、佐藤亜紀の新作長篇だった。ナチス政権下のハンブルク
を舞台にして、『お馬鹿の帝国』に対する呪詛を基調低音に響かせながら、語りは軽快
にスウィングしてみせる。」
 このあとすこし続くのですが、それは省略して、締めの言葉は「傑出した現代小説で
もある。」となりです。
 ここに来て、あら不思議、豊崎社長と若島教授はこの作品についてぴたりとあうので
ありますよ。
この曲を聞きながら、この小説の出だしのところを読んでみることにいたしましょう。

 そうだエラおばさんは1917年生まれで、今年が生誕百年でありました。この動画は
1957年のものですから40歳の時のもの、バックのメンバーも凄い。
 Ray bBrown on bass,   Oscar Peterson on piano,
  Papa Jo Jones on drums, Herb Ellis on guitar
  Roy Eldridge on trumpet.