早くも一年か 2

 当方のブログを見て下さっている方が、どのくらいいるのかはわかっておりません
が、そうしたほとんどの方は「仙台が親戚」さんという人のことをご存知ないでしょ
う。いきなり亡くなって早くも一年かと目にしても、それはなんのこととなりますね。
 別に著名な方ではない市井の人なのですから、それはしょうがないことです。
ここでは「仙台が親戚」さんは、「湯川書房湯川成一さんの協力者で、当方に湯川
書房の出版物のことを教えてくださった方であったというふうに受け止めていただけ
ればです。
 昨日に購入した「銀花」は「仙台が親戚」さんが、ずっと購読をしていた雑誌で
ありまして、それが休刊したことをたいへん残念がっていたものです。初期の頃の
「銀花」は、湯川書房の刊行物の特集をしたりで、その号が書店にならぶのを、湯川
書房主人とともに、心待ちにしたといっておられました。
 昨日のブックオフでは、湯川書房の刊行物ともなった村上春樹さんの作品(中公文
庫版)を購入しました。

中国行きのスロウ・ボート (中公文庫)

中国行きのスロウ・ボート (中公文庫)

 湯川書房が「湯川72倶楽部」という会員限定で特装版をだすという企画がありまし
た。革装であったり、凝ったクロース装であったりしたうえ、オリジナル版画が綴じ
込まれているという限定本シリーズです。
 その一冊として村上春樹さんの「中国行きのスロウ・ボート」が1984年にでていま
す。たぶん、村上春樹さんの刊行物としては、この一冊が一番高額のはずでありまし
て、めったに目にすることができないものであります。
 湯川72倶楽部からでるにあたって、この作品を湯川さんにすすめたのは「仙台が
親戚」さんであったということになっていて、ご本人ももちろんこれを架蔵していま
した。以前から、これを譲ってほしいといわれていると聞いていたのですが、あの本
は、その後どうなりましたでしょうね。
 ちょうど、林哲夫さんの「daily-sumus」のお知らせページに、この湯川72倶楽部版
中国行きのスロウ・ボート」の書影がありますので、これにリンクをはっておきま
しょう。  http://sumus.exblog.jp/21974855/
 本日は、この「中国行きのスロウ・ボート」という曲を聞いて偲ぶことにいたします。