早くも一年か

 去る者日々に疎しといわれますが、このブログにコメントをよせてくださった
「仙台が親戚」さんが亡くなって、早くも一年が経過です。外出先で体調を崩され、
それから数日で亡くなったとの知らせを受けた時には、本当に驚きました。
一周忌を迎えるにあたって、ご自宅にお花でもおくりましょうかと思いましたが、
ご家族にいらぬ気遣いをさせるのもいかがかと思い、「仙台が親戚」さんが足跡を
残してくださったこのブログで、ひとり追悼することといたしましょう。
 そう思って外出したおりにブックオフに立ち寄り、以前から目をつけていた「仙
台が親戚」さんにちなんだ本を購入し、本日は手にしておりました。
 その一冊は「銀花」第116号 1998年 であります。
 この号には、「放下庵泥牛 土に遊び 墨に遊び」という特集がありました。
この「放下庵泥牛」さんというのは、骨董屋の大吉さんのご主人 杉本立夫さんの
雅号だそうです。焼き物と書画が紹介されていました。この大吉さんの独り語りが
あって、そのあとに加藤静允さんによる「大吉さんと筆遊び」という文章が掲載さ
れていました。
 この大吉さん、加藤静允さんというのは、湯川書房 湯川成一さんが京都に事務
所を移してから交流されていた方々で、「仙台が親戚」さんからもそのことを伺っ
ておりました。湯川さんは、京都で新しく付き合いができた人たちに大阪からの
知人を紹介することはなくって、自分に対してもそうであったとぼやいていました
です。
 そんなことを思いながら「銀花」を見ていましたら、「”手”をめぐる四百字」
というページに、湯川成一さんの名前を発見です。
 湯川成一さんの文章は、湯川書房のマークがはいった原稿用紙に自筆で記されて
いました。そういえば、こういう文章があることを聞いていましたし、目にしてい
るようにも思いますが、最初にのったのは、このページであるかと思いました。
この「銀花」は、「仙台が親戚」さんの一周忌を迎えるにふさわしい一冊でありま
す。