最近の新刊から

 本日に「みすず」11月号を手にしていましたら、他社の新刊広告が目につきました。
「みすず」は月がかわってまもなく届いたのですが、ちょっと取り込んでいたせいも
あって、表紙裏にある小沢信男さんの「賛々語々」くらいしか見ることができていま
せんでした。
 ちなみに小沢さんの「賛々語々」11月号は、「一葉忌」が話題です。
 冒頭におかれている句は、久保田万太郎の次のもの。
  一葉忌ある年酉にあたりけり
 小沢さんの文章には、「樋口一葉の祥月命日は十一月二十三日。その日に、二の酉
が重なる年がある。」とあります。ちょうど今年が、それにあたるのだそうですが、
一葉忌に無料開放される一葉記念館は、酉の市からの流れの客も含めて、大賑わいに
なるのだそうです。
 ここからが、新刊広告のことになりますが、目にとまったのは、幻戯書房(変換す
ると源義書房となるが、角川源義さんの娘さんが設立したのですから、源義と変換
されるのは正しいかな。)のもの。

 本日にこの広告を見るまで、このような本がでているのは知りませんでした。
この広告のコピーには「1996年までの48年間みすず書房の本が生まれた場所」とあり
ます。潮田登久子さんの写真に、みすずに関係する人などの文章が寄せられている
とのことです。 
 買うことはちょっとためらってしまうのですが、是非ともこれは立ち見をしてみた
いものです。さて、どこでこれは見られるでしょう。文章を寄せているなかには、
島尾伸三さんの名前もあり、どのようなことを書いているのでしょう。
 幻戯書房の最初のころは、みすずの編集代表であった小尾俊人さんが編集する本を
出していましたので、小尾スピリットをも受け継ぐ会社のようです。
 そういえば、幻戯書房の新刊では、次のものも評判がよろしいようで、これもどこ
かで立ち読みをしたいものです。
翻訳出版編集後記

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