波と図書 9月号 5

 新潮社「波」9月号を見ましたら、翻訳小説の紹介に多くのページがさかれていまし
た。新しい翻訳作品は「新潮クレスト・ブックス」でありまして、このシリーズの
スタートは1998年ということですから、もう20年近くになるのですね。このラインナッ
プをみて、一冊も購入していないのがわかりました。もちろん借りて読んでもいない。
これは相当にさびしい話であります。
 それとくらべると「村上柴田翻訳堂」のほうは、相性がよろしいようです。発表され
ている10冊のラインナップのうち、ここまで8冊刊行されて、半分を4冊を購入しまし
た。購入していない一冊「素晴らしいアメリカ野球」については、その昔に集英社から
全集の一冊としてでたときに購入し、珍しく読んでおりました。そんなわけで購入を
見送りとしたのでありました。
 先日に書店へといきまして、遅ればせながらで「チャイナ・メン」を確保し、それに
あわせて9月新刊の「アリバイ・アイク ラードナー傑作集」を購入です。

アリバイ・アイク: ラードナー傑作選 (新潮文庫)

アリバイ・アイク: ラードナー傑作選 (新潮文庫)

 昨年12月に亡くなった翻訳家 加島祥造さんによるラードナー傑作集ですが、今年の
2月に拙ブログで紹介した若島正さんの「わたしにとっての加島祥造さんとは、リング
ラードナーとディモン・ラニアンの翻訳者である。」という言葉に触発されたものです。
庄野潤三さんもおすすめの「ディモン・ラニアン」の作品は、その時に読むことができ、
今回はラードナーを楽しむことができそうです。
「波」9月号には、この作品集について、川本三郎さんが紹介した文章がのっていまし
て、さすがに「村上柴田翻訳堂」は、ぜいたくであります。