図書館から借りた本 

 図書館へといって、本を借りました。
 今回図書館へといったおりに、「暮しの手帖」の最近のバックナンバーに気になる
記事があるので、チェックしてみようと思ったのですが、開架におかれているバック
ナンバーは一冊もなく、貸し出されているようでした。これは残念。
 借りてきた一冊は、次のものでした。

文字を作る仕事

文字を作る仕事

 文字なんて作らなくても、昔からあるではないかと思ったりするのですが、そんな
ことはなくて、いまでも新しい書体文字を作るための作業が続けられているのですね。
その昔でありましたら、本の印刷活字をみたら、それがどの版元のものであるのか、
わかったように、いまであればパソコンからアウトプットしたディスプレイ画面をみま
したら、どのOSに依存しているのかわかるようであります。
 鳥海さんは、この時代に求められる新しい書体のデザイナーで、自らを書体設計士と
いっています。
「パソコンが普及したことによって、明朝体やゴシック体といった書体名が一般化して、
書体について多くの人がその概念を理解するようになったことはありがたいことだ。
 その明朝体やゴシック体(もっと他の書体も)を作るのが私たちの仕事だ。でも明朝
体にしてもゴシック体にしてもすでにあるものを、なぜ新しく作る必要があるのだと多
くの人が思うのではないだろうか。」
 ここで浮かび上がってくるのは、他と違う差別化ということですね。
「たとえばウィンドウズに搭載されている書体を見ると『MS明朝』『MSゴシック』が
あるし、マッキントッシュの書体では『ヒラギノ明朝体』『ヒラギノ角ゴシック体』が
一般的だ。印刷物においてもしかりで、あまり厳密ではないが新潮文庫は『秀英細明朝』
角川文庫は『イワタ明朝体オールド』、文春文庫は『文久細明朝(もしくは凸版細明朝
体)』、講談社文庫は『ヒラギノ明朝体』、岩波文庫は『精興社明朝』などと、同じ明
朝体といえども、それぞれの出版社がデザインの異なった明朝体を使用して差別化を
はかっている。」
 いまむかっている画面は、「ヒラギノ角ゴシック体」であるらしです。ヒラギノ書体
Macユーザーは日常的に目にするもののようで、これを作られたのが鳥海さんが所属
する工房でありました。