サバイバル登山 3

 登山についての本を手にしていますが、来月の11日が「山の日」という祝日である
ことを、数日前に知りました。平成26年に法律が成立して、今年から「山の日」とい
うのがスタートするとのことです。そんなに祝日を増やしてどうするのと、思います
が、あれもこれも経済効果を期待してのことでしょうか。8月11日というのは、特に
なんにも由来した日ではないようでありまして、お盆やすみにつけやすいというだけ
のことらしいです。どちらにしても、仕事をやめてしまった当方には、祝日というの
は、いつもよりもあちこちが混み合う可能性が高くなるので、じっと自宅にこもって
いる日ということになりです。
 服部文祥さんは、サバイバル登山は百年前の登山者のスタイルといっていますが、
日本の登山エリートたちはもっとちゃんとしたものを食べているようでありまして、
山で生活をしていて、山で食料を調達というのは、猟師の手法のようです。
 先日にブックオフへといったときに岩波文庫日本アルプスの登山と探検」を見つ
けて購入しました。

日本アルプスの登山と探検 (岩波文庫)

日本アルプスの登山と探検 (岩波文庫)

 この本がでていなければ、「日本アルプス」という言葉があったかどうかでありま
すね。小島烏水さんの「日本アルプス」は、文章が古めかしくてすこし読みにくいの
でありますが、それとくらべると「日本アルプスの登山と探検」は、翻訳のせいもあ
りまして、とても読みやすくなっています。
 こちらの本には、「装備、食糧などについて」という章がありますが、それを見て
みましたら、英国流の登山といのは紳士のものであるということがわかります。
これの翻訳者による解説には次のようなくだりがありました。
「1902(明治35)年、ウェストンは横浜キリスト教会の牧師として再び来日する。こ
のとき、山好きの日本の若者二人と知り合ったことが、日本の登山史上に占める
ウェストンの地位を決定的なものにした。
 明治35年、横浜のスタンダード石油株式会社に勤める岡野金次郎は、米国人支配人
の手元にある洋書の表紙に「ジャパニーズ・アルプス」という文字を見かけて興味を
起こし、なにげなくページを繰ってみると、槍ヶ岳の写真が載っていたので驚いた。
というのは、その年岡野は友人小島久太(烏水)と語り合って槍ヶ岳に登り、一般人
でこんな登山をしたのは自分たちがはじめてだろうと内心得意になっていたからで
ある。」
 このあと、岡野と小島は、ウェストンのところを訪ねて、登山の装備などを見せて
もらい、これがきっかけになって日本山岳会の設立につながることになります。