本日、「みすず」4月号が届きました。
早速に表紙裏にあります小沢信男さんの「賛々語々」を拝見です。連載も67回目と
なりました。一年間で11冊ですから、連載も7年目にはいりました。前任者はもっと
長期の連載でありましたので、まだまだつづけてもらいたしです。
今回のタイトルが「まさかの人が」であります。
発句となっていますのは、池田澄子さんの「春泥やまさかの人が向こうから」です。
この句に添えられる小沢さんの文章のさわりです。
「春の泥道についさしかかり、足もとに気をとられてゆくほどに、ふと気配に顔をあ
げれば、まさか、あの人がくるではないか!・・・・
そんな道がどこにあるか。なくはないさ。たとえば谷中墓地のややぬかるむ道を
ゆけばときに犬の散歩の人に出会うぐらいですが、それがむかしの恋敵だったりすれ
ば、いや、いっそ場所柄、いまは亡き人が向こうからきたならば、まさかのこれが
横綱級だぞ。」
すでに谷中墓地の道はややぬかるむ泥道ではなくなってしまっているかもしれま
せんが、谷中の墓地で、思いがけない人に出会いたいものです。亡くなった人であれ
ば、さらによしで、四月に亡くなった長谷川四郎さんにでもあうことができれば、
これが一番の「山猫忌」となるはずです。
四月はじめ、桜の花の谷中といえば、菅原克己さんの「げんげ忌」が開催です。
今年は、どのような内容で開催されるのかと思いましたら、2日(土)に終わって
いました。さらに検索をかけてみましたら、昨年のげんげ忌の様子がなんと
YOU-tubeにアップされていました。3時間近い長尺ものですが、このときのお話は
池内紀さん、そのタイトルは「作られた詩 生まれてくる詩 中野重治から菅原
克己へ」というもので、どうやらその講演がすべて動画となっているようです。
詩人「菅原克己」さんの詩集といえば、「本の雑誌」3月号の読者アンケート
「私の散歩の友本」に「三文編集者 キング亀田」さんが、菅原さんの「陽気な引っ
越し」をあげていました。
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たら、向こうのほうから散歩中の小沢信男さんとばったりあうというのが、一番あり
そうな状況です。