本日読了せり

 図書館から借りていた「つかこうへい正伝」を、本日なんとか読みました。

つかこうへい正伝 1968-1982

つかこうへい正伝 1968-1982

 読みやすいと思ったわりには、ずいぶんと終わるまでに時間がかかりました。
読み終えて、最後のあとがきをみていたら、チャイムがなって、注文してあった本が
届きました。まったくもって絶妙なタイミングであります。
 この本を手にした時にも記しましたが、当方はほとんど「つかこうへい」の世界に
はなじんでおりませんで、この本を見ましたら、70年代にどこかで舞台を見ておくの
だったと、すこし後悔です。
 そういえば、今年にはいってから「熱海殺人事件」の再演があって、風間杜夫
平田満が33年ぶりに演じるというので、いくかどうかで大いに迷ったのですが、この
本をもうすこし早くに読んでいましたら、是非に行こうということになったでしょう。
これは残念でありました。
 それにしても、この本で描かれる「つかこうへい」の暴君ぶりは普通の神経であり
ましたら、とっても耐えられないという思われるもので、つか流の演劇指導の実際が
描かれていて、これに耐えることができたから、役者として名を残すことができたのだ
ということを実感です。
 この本の著者 長谷川康夫さんはつかこうへいより5歳下という年齢のせいか、ほとん
どパシリというふんいきで、世間から見るといじめに見えるような指導を、ずっと受け
ていたようです。この「つかこうへい正伝」の、もう一つの見どころは長谷川康夫さん
が、どのようにつかこうへいと折り合いをつけていくのかというところであります。
 このには、長谷川さんが加わってつかこうへいと出会うことになる早稲田の劇団の
公演の様子がでてきますが、これのところを読んで、当方も70年代の初めの頃、大学で
知り合った他学部の学生から声をかけられて、学内の教室かで開催される学生演劇を
見物にいったことを思いだしました。あれは清水邦夫さんか誰かの脚本であったのだ
ろうか。当方の場合には、それっきりでありまして、舞台のばらしを手伝うこともなく
終わりました。