本当に新刊を買わなくなってしまっています。
これじゃいかんと思いながらも、懐の具合があまりよろしくないせいもあって、よほど
のものでなくては、買うことができなくなっています。
大きな本屋さんにいったりした時に手にとり、しばし考えて購入しないものであって
も、市内にある本屋で思いがけずに見つけたりしますと、これは自分が買わないわけに
はいかんと、すこしの男気を発揮したりしてです。
そんな感じで、市内にある本屋さんで見つけて購入したのは、次のものです。
- 作者: 玉居子精宏
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2015/08/07
- メディア: 単行本
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のですが、売れ行きが悪くなっていたのか、なんとなく棚が縮小して、元気がなくなっ
ていたので足が遠のいていました。
何ヶ月ぶりかでいってみましたら、本の量はかわっていないものの、すこし良い方に
動いているように思えました。これはすこし応援しなくてはです。
古山高麗雄さんについての本というのは、これまであったのでしょうか。
この本の著者である玉居子精宏さんという方は、1976年のお生まれということですから
古山さんにすれば孫の世代にあたります。玉居子さんは、もともと戦争へのアプローチ
から古山さんにたどりついたとあります。最初に古山さんの小説を読んだのは2004年と
いいますから、それからの取材で、この本が出来上がっています。
この本のタイトルには「戦争小説家」とついているのですが、当方は戦争についての
くだりよりも、気になっている「安岡章太郎」さんとのところを、まずは読んでみるこ
とにしました。
これに関しては、第4章「『悪い仲間』との訣別」ということで記されています。
安岡章太郎を激怒させたという川嶋至の評論(雑誌掲載時は「事実は復讐する」という
シリーズ)を掲載したのは、古山高麗雄が編集していた雑誌「季刊芸術」でした。
当然のことながら、これをきっかけとして、安岡と古山の関係は悪くなるのですが、
古山にとっては、こうした評論を自分が編集する雑誌に掲載することも、安岡に帯する
友情であったのかもしれませんが、もちろん安岡はそのようには受け取りませんでし
た。
その昔に、この川嶋至の文章は目にした記憶はあるのですが、その時にはよく理解
できませんでした。またのぞいてみたいと思うのですが、そんなに値段は安くない
ので、まあそのうちにと思っています。