8月6日は古山高麗雄さんの誕生日であると知ってあれこれと思って
おりましたら、図書館で手にした本に古山さんについて書かれている文章
があるのを発見です。
もともとこの本は買って読みましょうと思っていたのですが、なかなか
機会がなかったのですが、たまたま図書館で見つけて開いてみたら、古山
さんについて書かれていました。ちょうど良いタイミングで、この本に
であったということですか。
草森紳一さん没後になってから刊行されたものです。草森さんは、北海道
のお生まれで、亡くなってからその蔵書が故郷に戻ってきたと話題になりま
したです。その仕事は多岐にわたっていて、生前に当方はほとんど馴染みがな
く、亡くなってからやっとこさ中公新書などで親しむことになりました。
「記憶のちぎれ雲」は、草森さんが若い頃に出会ったクリエーターについて
書いたものですが、単行本に収録されているのは、真鍋博、古山高麗雄、
この本の「あとがき」にあたるページに、これの編集者さんとなる森山裕之
さん(「クイック・ジャパン」編集長)さんが、これの成り立ちについて書い
ています。
「著者から生前、連載を書籍化するための構成案をいただいておりました。
著者の希望は連載だけでなく、これまでにあちこちで書かれた、既に亡くなっ
ている方々についての文章を集め、『織るごとくちりばめる』というものでし
た。その中には、『青春のピーク』であると自ら語っていた島尾敏雄について
の書き下ろしも構想されていました。本書に収められております『伊丹一三』
も、更に書き下ろしが追加される予定でした。」
それにしても、このような連載を掲載するのが、「クイック・ジャパン」と
いう雑誌で、それを単行本にして出すのが「本の雑誌社」であるというのが、
時代でありますね。
それはさて、草森さんは古山さんについてどのように書いているかでありま
すね。草森さんが古山さんにあうのは、草森さんがそろそろフリーライターに
なろうかというときの1964年で、その時に古山さんは「芸術生活」の編集
者でありました。
この時に草森さんが提案した企画が採用されて文筆の世界に入っていくこと
になります。草森さんの文章の前半は、安岡章太郎の小説モデルで伝説の人
古山さんについてで、後半は古山さんの絶筆となった「人生、しょせん運不運」
がクローズアップされます。
「この世との別れの意識もあってか、これまでに想い出しても、あえて伏せて
いたものをもうよかろうという風に思い切って書いている。」
この本については、上のように記しています。そうだこれは持っているので、
もう一回、のぞいてみようと探してみることになりです。