本日も関西シリーズ 4

 まだ関西です。
 本日は日本のプロ野球クライマックスシリーズがありましたが、これまで残って
いた唯一の関西球団である猛虎軍が、残念ながらの敗退であります。関西に滞在して
いなければ、パスしてしまいそうな話題も、応援している人たちの中にいますと、
ご愁傷さまと声がでてしまいます。
 京都に数日いて、やっと本屋に足を運ぶことができました。これまで気になっていた
本をなんとか確保できたのであります。

回想の人類学

回想の人類学

 山口昌男さんの専属偏執者 川村伸秀さんによる苦心の著作。
 半分ほどは、かって川村さんが編集を担当していた「山口昌男山脈」に連載されて
いたものです。「山口昌男山脈」というのがだいたいにして、なかなか一般には流通
していたといいにくいものでして、よほど山口ファンでなければ、初めて目にする
ものでしょう。当方はたぶん「山口昌男山脈」で発表された分は、既読のはずですが、
それに対しても相当なボリュームの注が付けられていて、さらに理解を深めることが
できます。
 最後のインタビューとなったのは2008年で、語られているのは1980年までの
ことになります。これの続きは次回にとなったところで終わり、その続きを川村さんが
聞くことは永遠になくなったのが残念です。
 あとのうちの一冊瀧口夕美さんの「民族衣装を着なかったアイヌ」SUREの本です。
http://www.groupsure.net/post_item.php?type=books&page=takiguchi_minzokuisho
 山口昌男さん、瀧口さんに共通するのは、北海道の東部で生まれたことです。
山口さんの本の冒頭にも、当然のこと「アイヌ文化」との出会いと、差別のことが
出てくることになります。
 子どものころを阿寒湖にある土産物店で過ごした瀧口さんは、アイヌ文化は生きる
糧であったのですが、それってどういうことというのが、瀧口さんの著作の発端と
なります。なかなか店頭にはならんでいないのですが、山口さんのものとあわせて
入手できる店が京都にはありました。