不思議な光景 4

 安保法案の衆議院通過ということで、すこし人気取りをしなくてはと考えたか、
首相は、本日新国立競技場の案を白紙に戻すことを発表しました。思わず、ぱちぱち
としそうでありますが、もともとこれは民主党政権時代に決定した案で、問題があった
のは当時の政権ということばを発していたように思います。
 しかし民主党政権の時代につくったこの案でもって、最終的に誘致にこぎつけたのは
いまの政権になってでありまして、都合が悪くなると、すぐに言い逃れをすることです。
 なによりも、民主党政権で見直しを行った公共工事(ダム建設)については、政権を
とってすぐに見直しを見直したはずではありますからして、この競技場に関しては、
ここまで大問題になるとは思ってもみなかったはずです。
 これの見直しが、風景になじまない、歴史を無視したデザインということではなくて、
もっぱら工事金額の増加ということであるのがなさけないことであります。工事予算は
たかだかジェット戦闘機25機分くらいでしかないのですから、それから50年もつかえる
とすれば、これとくらべるとうんと安いでしょうよ。