仕事帰りに本屋へ

 最近は近所に本屋がなくなったにひとしい状況でありまして、普通の文庫本を手に
するだけでも車にのっていかなくてはいけないありさまです。ほんとなさけないこと
ですが、おかげで本を買わなくなりました。以前は、仕事場からバスにのって自宅に
戻る時に、バスの待ち時間に本屋で時間を費やしましたし、ちょっと前までは週末に
近所の生協へと買いだしにいった時、レジでの精算を待つ間に、生協のなかにある
文庫本などを販売している小さな本屋をのぞいたものです。
 こうした当方にとってありがたい店は、いずれも姿を消してしまったのであります。
 新聞広告で、新刊文庫のチェックをするのですが、これは確保しなくてはと思って
いるうちに、どのようなものがでているか忘れてしまうようになっています。
まあ読めないのでありますから、それでいいのか。
 このところ、丸谷才一さんの文庫本がたくさん発売されています。朝日文庫
「あいさつ」もののように、これまでのものを合本にしたというのは、パスですが、
単行本で購入して、あまり読めていないものは、これを機に文庫で購入して読んで
やりましょうと思います。
 とりあえず、本日はこの二冊です。

文学のレッスン (新潮文庫)

文学のレッスン (新潮文庫)

星のあひびき (集英社文庫)

星のあひびき (集英社文庫)

 そういえば、今年の元旦に予告された丸谷才一全集が、とうとう刊行されるよう
です。世田谷文学館で記念のイベントが開催されるという案内をみたのですが、
第一回配本が「女ざかり」を中心とした巻で、定価は5200円であるというような
ことはわかりましたが、いまだ内容見本が用意されていないようで、全体が見えて
きません。これはなにか意図があってのことでしょうか。
 その昔でありましたら、内容見本ができ、それで予約を募集して、刊行開始と
いう手順になってましたが、今回の丸谷全集はどのように売っていくつもりなので
しょうか。