寡作な人

 寡黙な人というのは、口数がすくなくて、静かな人ということでしょうか。
 寡作な人というのは、この場合文筆家というか小説家のことを頭に描いています。
 先年に亡くなった丸谷才一さんは、小説だけに限っていうと作品数が少なくて寡作と
いえなくもなしですが、評論、書評にエッセイ、雑文と小説以外のところで多作であり
ますので、名前を見ないことはなかったですね。
 いまほど寡作ということで検索をかけてみましたら、ミステリ分野で原籙さんの名前
があがっていました。たしかに、雑文などを発表しているとも聞きませんので、この作
品数というのは、少ないですね。原さんの新作を心待ちにしている方もいるのでしょう
が、ミステリは当方の得意分野ではありませんです。
 当方が気になっている作家であまり作品を発表しない一人といえば、岩阪恵子さんが
いますね。専業の作家さんではありませんので、自分のペースで作品を発表しているの
ですが、まとまった小説集は2006年の次のものが最後となります。

掘るひと

掘るひと

 あと一人、山本昌代さんであります。いまもイギリスにお住まいなのでしょうか。
こちらは、デビューしてから十数年は順調であったようですが、その後作品数が少なく
なって、いまはほとんど名前を見ることもなくなっています。
 注文がなくとも書く人は書くわけでありますが、発表するにいたらずというのは、
なにかあるのでしょうね。
 最後に発表したものは、次のものです。
手紙

手紙