旅のとも 3

 本日、旅先で書店に立ち寄りました。昨日に本屋へと立ち寄っていたら、昨日の友人
への見舞い本はちがったものになっていたでしょう。なんといっても、最近は書店に足
を運ぶことが激減している上に、足を運ぶ書店には岩波文庫はおろか、ちくま文庫など
も入荷しないのでありますからして、さびしいことであります。
 本日手にした友人の見舞いにふさわしい本であります。

 これをお見舞いに持参するのでありました。文房具というのは、友人が好んでいたも
のでありまして、当方はその昔に彼からシェーファースターリングシルバーの万年筆
をもらったことがありました。たしかタルガというもので、ボディのシルバーが網のよ
うな模様になっているものです。当方がもらったこのペンは、けっこうペン先がやっかい
でペン先を研いでもらったりもしたのですが、一軍に定着することはなしでありました。
当方が友人からもらったときに、このシェーファーは模型用のロケットエンジンのような
スタイルをしていると、彼からいわれたのですが、当方は模型の世界に暗いので、それが
あたっていたのかどうか判断できずでありました。
 ひさしぶりに丸っこいシェーファータルガを手にしてみることにしましょうか。
 この本の編集を担当した高橋輝次さんが通われたかっての大阪外大あとをとおりまし
たら、さざんかが咲いていました。司馬遼太郎さん、庄野潤三さんたちも通ったであろう
大学が箕面へ移転というのは、なかなか思いきったことであります。

 この文庫の装画は林哲夫さん、カバーデザインは間村俊一さんと、関西テーストの一冊
で、そうした意味からも関西人の彼にふさわしいか。