私の暮らしかた 2

 大貫妙子さんの「私の暮らしかた」に関心がいったのは、なによりも「札幌の家」と
あったからでした。大貫さんが札幌に拠点をお持ちであったとは知りませんでした。
このことは、ファンにとって、けっこう有名であるのかもしれません。
 そのせいでしょうか、新潮社の新聞広告には、次のように案内されています。
「刊行記念 大貫妙子さん トーク&サイン会  聞き手 松家仁之さん 
 11月11日(月) 午後5時〜 紀伊國屋書店札幌本店  要整理券 」
 大貫さんのトークがあって、そのお相手が松家仁之さんという、大変興味深いもので
あります。
 北海道が好きで住むところを確保してしまった大貫妙子さんと、やはり北海道が好き
という作家・編集者 松家さんが、札幌でどうようなお話をするのでありましょう。
 松家仁之さんは、最近第二作目となる「沈むフランシス」が刊行されましたが、この
作品は、松家さんの北海道への憧れがベースにあります。

沈むフランシス

沈むフランシス

 「沈むフランシス」については、雑誌掲載となったときに、拙ブログでも話題にして
おりました。たぶん、あちこちにあるのですが、その最初のものは、以下のところで
あります。
http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20130517
http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20130518
「私の暮らしかた」というと、「沈むフランシス」の主人公の女性にも重なってくること
であります。松家さんの新作の書評がでていますが、眼にしたなかでは、北海道新聞
10月27日付け「読書欄」にある「行間往来」という松家さんへのインタビュー記事が
秀逸でありました。
 ここで松家さんは、「今回は最初から北海道と決めていました。好きなんです、昔
から。・・・気候風土、人の気質、動物とか植物とか。そういうものすべてが憧れで
した。中でも道東は、いろいろな要素が含まれている気がするのです。」と語ってい
ます。これは相当にうれしいことでありますね。
 新潮社、北海道好きということが、大貫さんの聞き手として、松家さんが指名され
た理由でありましょうか。
( 先日に眼にした新聞の書評は、「沈むフランシス」をとりあげていましたが、
 作中では終わりのほうで登場する「フランシス」について、ねたばれともいうような
記述がありまして、これにはすこし興ざめをしてしまいました。あちこちのブロガー
さんたちも、この点については慎重であるように思ったのですが、)