レコードのある部屋

「レコードのある部屋」というのは、本のタイトルであります。
 先日に墓参にいった湯川書房店主 湯川成一さんが1979年4月に刊行した本で、著者
三浦淳史さんです。当時の定価が2000円ですから、けっこう高額なものです。
 レコードというのは、いまではほとんど骨董のようになってしまったアナログの音盤で
あります。当方が子供のころには、いまだSP盤というのが売られていて、鉄針を使った
蓄音機で再生して聞いておりました。その後LP盤とかEP盤というのが販売されるよう
になったのですが、最近の若い人にとってレコードというのはDJがスクラッチするため
のものとして認識されているのでしょうね。
 もちろん音楽を聴くにはレコードしかなかったのは、ほんの30年前の現実でありまし
て、CDが登場するのは1982年のこととありました。いまではWebでの配信というの
がCDにかわろうとしているのですから、どんどんとサイクルは短くなってきているよう
です。
 著者の三浦淳史さんは、北海道にゆかりの人であります。かって湯川書房から刊行され
ていたリトルマガジン「湯川」を話題にしたときに、三浦さんが寄稿していた文章に言及
したことがありました。( http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20081015 )
 三浦さんを検索しましたら、旧制札幌二中で佐藤忠良さんと知り合ったとあるのです
が、佐藤忠良さんの自伝を見ましたら、「一級下に、後に作家となった船山馨や、東京
音楽大学の学長になった作曲の伊福部昭もいて」とあるのですが、残念なこと、ここには
三浦淳史さんの名前は登場せずです。(佐藤忠良さんが中学校の絵画部で出会った人に
ついて記しているのですから、絵画部でなければ登場しないのです。)
 それにしても、この時の旧制札幌二中というのは、ずいぶんと才能豊かな人が在籍して
いたことです。こういうことってあるのですね。