この時期の話題 5

 本日の大阪は朝から晴天でありました。風もなくて、暖かく、すこし急ぎ足で歩き
ますと汗ばむほどでありました。
 午前に、これまで行ってみたいと思っていた「ジュンク堂堂島店」へと足を運び
ました。当方は大阪不案内でありますからして、事前に場所を地図で確認してからの
スタートです。
 西梅田で地下鉄を降りてから地下道を歩いてビルにつながるところに入るのですが、
これはちょっとわかりにくいでしょうか。(地下道の上の方をみていたら案内はでて
いるのですが。)
 この「ジュンク堂」が、当方にとって特別な店となるのは、ここに「編集工房ノア
の棚があるからであります。その昔は御堂筋にあった旭屋書店に「ノアの棚」があり
ましたが、当方がそれを見たのは、もう何十年も前のことでありました。あの旭屋に
あった「ノアの棚」はどこにいったのかと思っていましたら、これが「ジュンク堂
に展開しているのでありました。ジュンク堂はけっしてなじみの書店ではありません
が、「ノアの棚」がジュンク堂堂島店にしかないというのは、やはり評価しなくては
いけません。
 山田稔さんのものがずらっとあってうれしいのですが、どれも版を重ねているとは
いいがたいのが残念なことです。(もっともそんなに売れるのでありましたら、他の
版元も食指をのばすでしょうよ。)
 せっかくこんなにならんでいるのですから、そのなかからなにか購入しましょうと
思って、しばし考え込んでしまいました。あまりなじみのない人にするか、それとも
これまで購入したことがある人にするか。
 結局のところ、無難な選択であります。 
「 友情と運命とに私は深く考えさせられ、 友情の不思議さ、人生の機微を少しで
も感じてもらえたらと思う。展覧会は三月八日から二十一日で、神戸三宮のジュンク堂
サンパル店ギャラリーで開く。その準備に忙しい。」
 これは足立巻一さんの著書「日が暮れてから道は始まる」に収録のものです。
友情と運命とは、竹中郁さんと坂本遼さんのものとなりますが、これに足立さんも
加わることになるのでしょう。
 足立さんが亡くなったのは1985(昭和60)年のこととなります。
この本は1987年に刊行されて、当方が新刊で求めたのは87年10月8日第二刷でありま
す。
ジュンク堂サンパル店というのは、今は名前が変わっているようですが、ジュンク堂
発展の礎となった店となります。
 本日、堂島店のレジにいた店員さんは、申し訳なさそうに定価に5%の消費税がかか
ることをご了解ねがいますといいました。  
「 つらいことだけれど
  道は 日が暮れてから
  ほんとうは はじまるのだ 」 足立巻一