二月は逃げるであります。例年のこと二月はみすず読書アンケートを話題にして
きたのでありますが、今年はいつものようにみすず書房に注文をして送っていた
だき、手元に置いてあるのですが、まったく話題にしないうちに二月が終わりそう
であります。これはいかんということで、あわてて本を手にしています。
このアンケートを見て購入を決めたのは、次の一冊であります。
- 作者: 黒川創
- 出版社/メーカー: 新宿書房
- 発売日: 2012/11/01
- メディア: 単行本
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加藤典洋(文芸評論家)、作田啓一(社会学)、山田稔(作家)、酒井忠康(美術)
当方がひいきの新宿書房の本でありますし、「SURE」でも活躍の黒川創が関わる
本でもありますので、いつかは購入するか図書館から借りるかして読むことになっ
たのでしょうが、このアンケートをみますと買わないわけにはいけません。
作田啓一さんがこの本によせたコメントであります。
「今回、黒川創の彼との『対話』に接し、今まで日高が語らなかった私的な顔をした
(今まで彼が語ったのは公的な顔だけであった)彼が浮き彫りにされ、作家でなけれ
ばできない『対話』であると思った。六、七年前、京大会館で偶然お目にかかった際、
『君は暢子のことをどう思うか』と突然たずねられた。私は即座に『イノセントな方
だと思います。』と答えた。
四十四歳で暢子さんと結婚された日高さんの以後の行動は、清潔なムッシューと
イノセントなマダム。本当にユニークなカップルである。」
暢子夫人は、日高六郎さんよりも十歳ほど年少とありました。海外で入国を拒否さ
れたりするにあたっては、暢子夫人の活動が影響を与えていたとききました。
作田啓一夫人も相当にユニークな人であるようでして、瀬戸内寂聴さんが「奇縁
まんだら」で、作田夫人のことを取り上げていて、それを拙ブログで話題とした
ことがありました。 http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20080609