今から30年ほども昔の小説でありますから、作中に登場するロッテの選手のほとんど
は現役を退いているようです。
主人公の敏男が心配して見守った打撃投手の佐藤文彦さんはどうしているのでありま
しょうか。
作中の登場する野球関係者で、この人は30年たってどうしているのだろうと思って
いた人が、本日の新聞を見ていましたら取り上げられていました。
その人物は、昨日に引用した「多摩川の河川敷に、両翼92メートル、センター120
メートルの日本ハム多摩川グランドがある。・・敏男はイースタンリーグの日本ハムと
ロッテ戦を見物にでかけた。」に続いて登場するのでした。
「攻守交代の時、審判員がしきりに、ハリーアップと声をかける。乱数表を使うチーム
が増えたこともあって、一軍のみならず、二軍の試合時間も延びがちだ。審判団が申し
合わせて、選手たちにスピードアップを要求しているのだろう。敏男の前で、きびきび
とゼスチュアをしているのは山崎主審だ。敏男は選手名鑑をひらいた。たしか審判員の
ページもあった。山崎夏生、二十八歳、高田高ー北海道大学ー日刊スポーツーパ審判員。
二年目。一軍試合ゼロ。趣味、読書、草野球」
この小説を読んだ時に、このような経歴の審判がいるのかと記憶に残りました。それ
がこのように話題にしている時に、新聞で取り上げられるようになるとは、不思議な
照応であります。
これは全国紙のローカル紙面での掲載ですが、このような雰囲気の記事であります。
これの冒頭には、「会社員からプロ野球審判員に転身し、一昨年に引退した北大OB
野球部の山崎夏生さんが、29年間の審判人生をつづった『プロ野球審判 ジャッジの
舞台裏」を出版した。」とあります。
- 作者: 山崎夏生
- 出版社/メーカー: 北海道新聞社
- 発売日: 2012/03/01
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登場人物にふさわしいことです。