中村とうようさん追悼 13

 昨日に掲載した新聞記事を見たのは、高校三年生でありました。けっこう生意気で
ありましたので、中村とうようさんの骨っぽい文章が、好みでありました。
新聞にあります「来春は『スモール・マガジン』を自費で出版し、若い層がどんな歌を
望んでいるのか探求してゆく」なんて、まさに当方に向けてのメッセージであるように
感じたものです。
「ニュー・ミュージック・マガジン」の創刊は69年4月でありました。69年3月に高校を
卒業し、当然のように4月からは大学浪人でありました。まちで下宿をして予備校に
通いながら、本屋などにも足を運んでいたはずですが、4月にでたというとうようさんの
雑誌は本屋で見ることができずでした。普通であればそれどころでないだろうでありま
すが、当方にとっての69年は「ニュー・ミュージック・マガジン」創刊と、三一書房
からの「中井英夫作品集」(「虚無への供物」)、友人との出会い、そして夏の甲子園
三沢高校の活躍でありましょうか。こんなことがあったのだから志望校に合格できなく
てもしょうがないかと、今では思っております。
 予備校に行きましたら、中村とうように関心がある、またはロックを聞き込んでいる
という人と何人か知り合いました。とうようさんの雑誌のことなども話題にしたと思い
ますが、「ニュー・ミュージック・マガジン」をはじめて手にすることができたのは、
7月号でありました。当方は、それからほぼ続けてしばらくは購読を続けていたように
思います。音楽雑誌ということもありますが、それよりもとうようさんの雑誌という
印象が最初は強かったですね。
「ニュー・ミュージック・マガジン」というと矢吹さんの表紙絵で記憶に残っています
が、一番最初はそうではなかったのでした。
 当方が「RCAブルースの古典」を購入したのは、とうようさんのすすめがあったから
としか思えません。それでいて、とうようさんがすすめる音楽にあまりに入れ込むこと
はなかったというのが、これまた不思議なことです。

RCAブルースの古典

RCAブルースの古典

  • アーティスト: オムニバス,ファリー・ルイス,フランク・ストークス,スリーピー・ジョン・エスティス,サン・ボンズ,メンフィス・ミニー,メンフィス・ジャグ・バンド,トミー・ジョンソン,キャノンズ・ジャグ・ストンパーズ,ダディ・ストーヴパイプ&ミシシッピー・サラ,ウォッシュボード・サム
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2004/08/25
  • メディア: CD
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 もちろん、小生が購入したのは1971年にでた三枚組のボックスであります。