side B

 阪田寛夫さんに反応して「en-taxi」付録 能島廉『競輪必勝法』を読んでおりました。
 当方はギャンブルにはまったく不案内でありますが、ギャンブルと人生を重ねた読み物
というのは嫌いではありません。ギャンブルにヒエラルヒーがあるとしたら、中央競馬
主催の競馬がトップで、ついではなんでしょう。中央競馬だけは基本的に土日にしか開催
されないのですが、ほかのギャンブルはいろいろな都合で平日も開催されるということに
なります。別に仕事のお休みは、土日に限られているわけではありませんので、土日し
か開催のない中央競馬が特に偉いというわけではないのですが、趣味は競馬という場合
には、ほぼ中央競馬を指すのでありましょう。
 ギャンブルは、合法的なものはすべて公営でありますが、どのくらいの種類があるの
でしょうか。競馬といっても、地方競馬ばんえい競馬とあって、ほかには競艇
オートレース、競輪ですが、競輪、競艇は年に数回TV中継があって目にする機会があり
ますが、オートレースなどは、どのようなルールになっているのでしょう。
 競艇は、今は亡き横山やすしさんが自らボートを所有するくらいのファンであったと
いうことが記憶に残っています。オートレースは、かってスマップの一員であった方が、
スマップをやめてオートレースの選手になるといって話題になったことがありました。
オートレースは開催地が、ごく少ないせいもあって、めったに見る機会のないものです。
著名人でオートレースが好きだというのを聞いたのは、その昔の司会者で有名であった
ロイ・ジェームスさん(ふるいなぁ)くらいしか思い浮かびません。
 そして競輪です。ヨーロッパでは自転車競技が盛んなせいもあって、競輪に対する
社会的な評価もあがっていると思われます。オリンピック競技としても競輪部門と
いうのがあって、これにはプロの競輪選手が出場しています。
 それでもギャンブルとしての競輪は、普通の人にはなじみが少ないのではないで
しょうか。かっては、作家の寺内大吉さんなどが競輪を題材にした作品を発表していま
したが、最近で競輪への愛を公言している作家というと佐藤正午さんがいます。
「side B」というのは、佐藤正午さんが競輪との付き合いについて記した著作です。
「side B」というのは、昔のレコード盤でいうところのB面ということになるので
しょう。EP盤といわれたレコードになじんでいた人には、A面、B面の雰囲気の違いが
わかっていただけると思います。
 この「side B」という本のことは、「本の雑誌」で取り上げれていて知りました。
競輪について興味がなくても、十分に楽しむことができるものであります。

side B (小学館文庫)

side B (小学館文庫)