本日の新聞から

 新聞からといっても本の広告からであります。
 ここのところ新聞広告を見ていても、食指の動く新刊がなくて、これはどうしたと
思っていましたが、今月はこれですね。広告は小学館文庫のものであります。
6月の新刊で目をひいたのは、次のものです。

書くインタビュー 1 (小学館文庫)

書くインタビュー 1 (小学館文庫)

書くインタビュー 2 (小学館文庫)

書くインタビュー 2 (小学館文庫)

 佐藤正午さんの小説は、ほとんど読んだことがないのですが、エッセイ集は大好き
でありまして、これはほんとおすすめです。これまでのエッセイ集は、元版は岩波書
店で、文庫は光文社という組み合わせでしたが、今回のものは「佐藤正午流の文章読
本」とありまして、小学館文庫のオリジナルであるようです。
 小学館文庫の佐藤正午本というと、「side B」というものがありました。佐藤正午
さんといえば、佐世保にお住まいで作家活動を続けていますが、佐世保といえば、
当方にとってはジャパネットと佐藤正午さんですね。
 この佐藤さんの本とならんでいた小学館文庫の新刊は、これでした。
未だ王化に染はず (小学館文庫)

未だ王化に染はず (小学館文庫)

 中原清一郎さんは、もちろん外岡秀俊さんの別名であります。若書きの「北帰行」
を書いたあとずっと小説の発表はなかったのですが、1986年にこの作品を筆名で発表
していました。当方は、この作品のことをまったく知りませんでした。昨年に筆名で
「カノン」という作品を発表して、話題になったのですが、その時、この筆名で過去
にも作品がでていたということで、はじめて知りました。
 外岡さんは、朝日新聞社を退社してから出身の北海道に生活の拠点を移したそうで
す。今月に文庫となった作品は、北海道が舞台となっているようでありまして、たの
しみなことであります。
 小学館文庫の今月には、堀江敏幸さんの「もののはずみ」がありです。これは元が
角川書店で、以前角川文庫にはいっていましたので、今回が二回目の文庫化となりま
す。
もののはずみ (小学館文庫)

もののはずみ (小学館文庫)