湯川共和国13

 湯川書房「雨の庭」を「理想の限定本」と絶賛する古書店主のことが「銀花」にでて
いて、それを拙ブログで引用したことがありました。
http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20080920
 限定本には、和紙に印刷したもの、総革で装幀されたもの、版画等の美術作品が添え
られているものなどがあります。
この「雨の庭」は、厚手の和紙でできていますが、版画等の美術作品は添えられており
ませんので、ほとんど和紙に印刷された小説作品と丁寧な本作りだけで美しい本を生み
出していることになります。この本を高く評価する方々は、美術作品などの力を借りる
ことのない限定本を、理想的なスタイルと考えているのでしょう。
 本の写真を上手に撮影するというのは、けっこうたいへんでありますが、せっかくの
機会でありますので、「雨の庭」を写真撮影することとしました。限定本の写真をあま
り見ることがないのは、素人ではとるのが難しいのと、本を苛めることになるからの
ようです。
 すこしでも、雰囲気をあじわっていただけるように、やってみることとしました。

 本を開いて、背表紙のところの雰囲気を撮影してみました。茶色の背革に「雨の庭」
とタイトルがうってあります。背表紙の革と同じもので、表紙の四隅をおさめてありま
す。

 これは、本文のイメージです。本文の感じと和紙の本文用紙の雰囲気が伝わりますで
しょうか。