エンタメ・ノンフなんてことばをはじめて眼にしました。「本の雑誌」9月号の
巻頭の特集が{エンタメ・ノンフ」であります。これはなんのことかというと、
エンタテインメントノンフィクションの略であるようです。この特集の一番頭で
「エンタメ・ノンフ」とはなにかという定義をしましょうという発言があるのですが、
これについては、いきなり難しいことをとはぐらかして、定義はでてこないのですが、
読み進むと「ノンフィクション」と「エッセイ」の中間に位置して、「笑わせつつも、
突然、本質をぐさっと突くもので、笑いという高度な営為でノンフィクションが統御
できなければエンタテインメント・フィクションではない。」とあります。
具体的な作品としてあがっているものには、赤瀬川原平、宮田珠己、北尾トロ、
森達也などの作品とともに、永沢光雄さんの「AV女優」と「強くて淋しい男」の
タイトルがあがっていました。永沢さんの「AV女優」というのは、ほとんど小説の
ようでありまして、事実は小説よりも奇なりを地でいっています。とはいうものの、
ここにかかれている「女優」たちのかたりが、高度にフィクションとなっているのは、
間違いありません。
この永沢さんの作品とくらべると森達也さんの作品に、そんなに笑い」があるで
しょうかね。